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ツメガエルにおける精子核移植CRISPR法に基づく高効率ノックイン技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23H05244
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3120:分子レベルから細胞レベルの生物学、細胞レベルから個体レベルの生物学、個体レベルから集団レベルの生物学と人類学、神経科学およびその関連分野
研究機関広島大学

研究代表者

鈴木 菜花  広島大学, 技術センター, 技術員

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
キーワードゲノム / ツメガエル / エンハンサー / 遺伝子発現調節 / ゲノム編集 / 遺伝子ノックイン
研究開始時の研究の概要

分子生物学研究の主要な実験モデル生物の一つであるツメガエルでは、受精卵へのCRISPR反応液の顕微注入により、極めて容易に欠損変異を導入できる。しかし、CRISPR反応に対する染色体の感受性が受精直後に限られるため、この従来法では特定の遺伝子座に外来遺伝子を導入するノックインの効率が極めて低い。本研究では既に確立されている精子核移植法を応用し、外来遺伝子を含むCRISPR反応液と精子核を同時に未受精卵に注入をすることによりノックイン効率を飛躍的に向上させ、技術革新をもたらす。

研究成果の概要

分子生物学研究に汎用されるアフリカツメガエルとネッタイツメガエルの両種において、外来遺伝子を含むCRISPR反応液と精子核を同時に未受精卵に注入することにより、ゲノムDNAに対する外来遺伝子の挿入、いわゆるノックインを高効率に成功させる技術を確立した。挿入された外来遺伝子はその上流端で標的遺伝子とインフレーム融合させることができるが、下流端では部分欠失を伴い標的遺伝子にフレームシフト変異を生じさせることを発見した。そのため標的遺伝子のヌル変異を避けるには挿入部位の選択が重要なことがわかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ツメガエルにおいて、欠損変異の導入はCRISPR法により既に確立されている。しかしノックインは個体の一部の細胞でしか起きず実用の域に達していなかった。このノックイン効率の低さは、CRISPR反応に染色体が感受性を示す時期が受精直後に限られるためであり、発生中の胚に反応液を注入する従来法では改善できない。本研究では、外来遺伝子を含むCRISPR反応液と精子核を同時に未受精卵に注入をすることによってノックイン効率を大きく向上させることに成功した。ツメガエルはヒトの疾患関連遺伝子の79%以上を持つが、本研究の成果により、ツメガエルを用いた遺伝病研究が更に発展すると期待される。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Phenotype-genotype relationships in Xenopus sox9 crispants provide insights into campomelic dysplasia and vertebrate jaw evolution2023

    • 著者名/発表者名
      Hossain Nusrat、Igawa Takeshi、Suzuki Makoto、Tazawa Ichiro、Nakao Yuta、Hayashi Toshinori、Suzuki Nanoka、Ogino Hajime
    • 雑誌名

      Development, Growth & Differentiation

      巻: 65 号: 8 ページ: 481-497

    • DOI

      10.1111/dgd.12884

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 両生リソースが切り開くクロスプラットフォーム研究2023

    • 著者名/発表者名
      林 利憲, 鈴木 誠, 井川 武, 田澤 一朗, 中島 圭介, 古野 伸明, 岡本 和子, 鈴木菜花, 越智 陽城, 小俣 和輝, 小川 斐女, 加藤 尚志, 鈴木 賢一, 荻野 肇
    • 学会等名
      第94回 日本動物学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ツメガエル sox9 ゲノム編集個体の表現 型と遺伝子型の関係性がカンポメリック 異形成症と脊椎動物の顎の進化を紐解く2023

    • 著者名/発表者名
      Nusrat Hossain,井川 武, 鈴木 誠,田澤 一朗, 中尾 勇太,林 利憲, 鈴木 菜花,荻野 肇
    • 学会等名
      第94回 日本動物学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ツメガエルにおけるTet-Onシステムの改良と新たなベクターの構築2023

    • 著者名/発表者名
      吉田 真菜,川崎 詩織, 坂口 裕介,鈴木 菜花, 鈴木 誠,荻野 肇
    • 学会等名
      第94回 日本動物学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [備考] 広島大学 両生類研究センター 進化発生ゲノミクス研究グループ

    • URL

      https://amphibian.hiroshima-u.ac.jp/~oginolab/

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2025-01-30  

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