研究課題/領域番号 |
23H05287
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 愛 東北大学, 大学病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | バイオマーカー / フッ化ピリミジン系抗がん薬 / LC/MS/MS / 個別化医療 / DPD / 内因性ピリミジン塩基 |
研究開始時の研究の概要 |
ピリミジン系薬剤投与患者の血液検体を用いて、内因性ピリミジン塩基ならびに代謝物濃度を液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法で定量する。得られた結果と遺伝的多型との関連を解析するとともに、副作用との関連を明らかにし、本邦におけるフッ化ピリミジン系薬剤代謝予測マーカーの個別化医療における有用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法 (LC/MS/MS) を用いて内因性ピリミジン塩基およびその代謝物計8種と内標準物質 (IS) の血中濃度一斉測定法における各種条件を検討し高感度に分析可能な条件を設定することに成功した。前処理方法については構築した条件を用いて得たIS補正マトリクス効果は適正な範囲に収めることができた。少数検体での定量直線性は全ての化合物で良好な直線性を示し、解析ターゲットしたすべての血漿中代謝物が定量可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
5-フルオロウラシル (5-FU) に代表されるフッ化ピリミジン系抗がん薬は代謝反応を触媒するDPDに関わる遺伝子多型と副作用発現リスクとの関連が指摘されている。 本邦では、一定数の患者検体を用いたフッ化ピリミジン系薬剤の副作用予測バイオマーカーの有用性実証研究はほとんど行われていないため、本研究により、その有用性が明らかとなり、個別化医療の推進に貢献できる。また、内因性ピリミジン塩基ならびに代謝物8種のバリデートされた同時分析法は開発されていないため、グルーバル臨床検査法としても広く波及すると期待される。加えて、本研究により、個別化医療におけるバイオバンクの有用性を明らかにできる。
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