研究課題/領域番号 |
23H05297
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 諒 東京大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
450千円 (直接経費: 450千円)
2023年度: 450千円 (直接経費: 450千円)
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キーワード | Enterococcus faecium菌血症 / テイコプラン / AUC/MIC / テイコプラニン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、グリコペプチド感受性Enterococcus faecium(GSEF)菌血症に対するテイコプラニン(TEIC)のPK/PDパラメータと治療効果の関係を明らかにすると共に、その目標値の設定を目的とした研究である。本研究の完成により、GSEF菌血症に対するTEICのPK/PDパラメータの目標値が定まり、投与初期から最大限の効果を発揮するための投与量設計に役立つエビデンスとなることが期待される。
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研究成果の概要 |
グリコペプチド感受性Enterococcus faecium(GSEF)菌血症に対するテイコプラニン(TEIC)の血中濃度曲線下面積(AUC)/最小発育阻止濃度(MIC)の目標値を設定することを目的とし、後ろ向きコホート研究を実施した。決定木分析(CART)を用いて、治療の成否を分けるTEICのAUC/MICの目標値を決定した。主要評価項目はGSEF治療の失敗とした。合計76名の患者が抽出され、治療失敗率は23.7%(18/76)であった。CART分析の結果、AUC/MIC=1680.67が治療の成否を分けるカットオフ値であることを明らかにした(P=0.012)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グリコペプチド感受性Enterococcus faecium(GSEF)菌血症の死亡率は高く、適切な抗菌薬療法が重要となる。これまでに、GSEF菌血症に対するテイコプラニン(TEIC)の血中濃度曲線下面積(AUC)/最小発育阻止濃度(MIC)の目標値は明らかになっていなかった。本研究において、AUC/MIC=1680.67がTEICによる治療の成否を分けるカットオフ値であることが示された。AUC/MIC≧1680.67を目標にした投与設計をすることで、治療成功率の向上に寄与する可能性があり、学術的および社会的に重要な意義を持つと考えられる。
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