研究課題/領域番号 |
23H05300
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
鐙屋 舞子 秋田大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
460千円 (直接経費: 460千円)
2023年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
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キーワード | レテルモビル / タクロリムス / 遺伝子多型 / CYP3A5 |
研究開始時の研究の概要 |
サイトメガロウイルス感染症は同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)における重大な合併症の一つであり、予防薬としてレテルモビル(LMV)が使用される。しかしLMVは中等度のCYP3A阻害作用を有することから、allo-HSCTにて投与される免疫抑制剤のタクロリムス(TAC)との相互作用が想定される。本研究では、TACを安全かつ有効に使用するために、両剤の薬物動態に関わる代謝酵素や薬物トランスポータの遺伝子多型を解析し、TACとLMVとの相互作用の強さを規定する因子を解明することで、TAC投与設計の最適化を図る。
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研究成果の概要 |
同種造血幹細胞移植で併用され得る免疫抑制剤タクロリムス(TAC)とサイトメガロウイルス感染症予防薬レテルモビルとの相互作用について、CYP3A5*3(A6986G)に基づくTACクリアランスへの影響を検討した。その結果、併用開始後7~14日目において変異アレル(*1/*3および*3/*3)群では野生型(*1/*1)群に比べ有意にTACが低用量となっており、21日目までその傾向は持続した。最適なTAC投与設計への応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同種造血幹細胞移植の成功には、サイトメガロウイルス感染症再活性化の抑制も移植片対宿主病管理も、いずれも重要となる。本研究では、実際の移植患者を対象に、タクロリムス(TAC)とレテルモビル(LMV)の相互作用への遺伝子多型の影響を検討した。CYP3A5*3(A6986G)の遺伝子多型によりLMV併用時のTACのクリアランスが影響を受ける可能性を示した本研究成果は、TACの投与設計の適正化に直結し、移植成績の向上に繋がるものと期待される。
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