研究課題/領域番号 |
23H05303
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
西内 栞 徳島大学, 病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント阻害剤 / 医療ビッグデータ解析 / 心筋炎 |
研究開始時の研究の概要 |
肺がんを含む各種がん治療のキードラッグとして用いられる免疫チェックポイント阻害剤 (ICI) は免疫の活性化により幅広いがん種に対して抗腫瘍効果を示す。一方で、ICI誘発心筋炎などの様々な副作用が問題となっている。今後、より多くの患者にICIを用いた治療が普及することが予想され、科学的な根拠に基づく心筋炎治療薬の開発が急務であると言える。 本研究では、医療ビッグデータを基盤とした新規創薬手法により ICI誘発心筋炎治療薬候補を探索し、心筋炎モデルマウスを用いて、その有効性の評価および作用機序解明を行う。
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研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)は幅広いがん種に効果的だが、致命的なICI誘発心筋炎のリスクがあることが知られている。今後ICIによる治療がより普及すると考えられるため、心筋炎治療薬の開発が急務である。本研究では、医療ビッグデータを用いた新規創薬手法で探索したICI誘発心筋炎治療薬候補であるカルシトリオールのICI関連心筋炎に対する影響をモデルマウスを用いて検証した結果、候補薬剤が心筋炎の炎症を抑制することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)誘発心筋炎の治療薬候補として骨粗しょう症治療薬を発見し、マウスモデルでその有効性を明らかにした。本研究は、医療ビッグデータを活用した新たな手法でICI誘発心筋炎に対する予防薬を開発するという国内外で類を見ない独創的な研究である。医療ビッグデータを活用することで、ヒトにおける有効性や安全性が予測でき、新規治療戦略を迅速に臨床応用できるという点で、臨床的に非常に有意義である。
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