研究課題/領域番号 |
23H05306
|
研究種目 |
奨励研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中澤 孝文 千葉大学, 医学部附属病院, 薬剤師
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
430千円 (直接経費: 430千円)
2023年度: 430千円 (直接経費: 430千円)
|
キーワード | Relative Dose Intensity / 腎機能低下 / シスプラチン |
研究開始時の研究の概要 |
抗がん剤の治療効果を十分に得るためにはRelative Dose Intensity(RDI)を保つことが重要であるが、経時的に腎機能を補正したRDIを算出することができれば、より正確で有用な指標となると考えた。Giusti-Hayton(GH)法は薬剤の腎寄与率(尿中未変化体排泄率)から腎機能に応じた投与量を算出する式であり、本研究ではGH法による腎機能補正RDIを算出し、有用性を検討することを目的とする。対象は胆道癌ゲムシタビン+シスプラチン療法施行患者とし、腎機能補正RDIの有用性を評価する。経時的な腎機能低下における治療強度の新たな指標となり、化学療法を行う上での一助となると考える。
|
研究成果の概要 |
切除不能・再発胆嚢癌の一次治療としてゲムシタビン+シスプラチン療法を施行した患者33人を対象とし、Giusti-Hayton(GH法)による腎機能補正Relative Dose Intensity(RDI)の有用性を評価した。対象患者の腎機能、シスプラチン投与量、ゲムシタビン投与量をもとに、シスプラチンとゲムシタビンのRDIを算出した。シスプラチン及びゲムシタビンのRDIは、通常の算出法(従来法)に比べGH法が有意に高値であることが示された。しかし、RDIと全生存期間の関連性を評価したところ、従来法とGH法において有意な差は見られなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シスプラチンによって経時的に腎機能が低下している患者に対し、抗がん剤の適切な減量と治療強度を示す報告は少ない。本研究では、治療強度を腎機能補正式で補正することで新たな指標の可能性を検討した。本研究成果は、腎機能低下患者における抗がん剤の減量の妥当性を示すための研究の足掛かりとなると考える。
|