研究課題/領域番号 |
23H05327
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3190:生体の構造と機能、病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小松 聡子 順天堂大学, 医学部, 技術員
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 液―液相分離 / p62 / vault / NBR1 / TAX1BP1 / オートファジー / KEAP1 / ULK1 |
研究開始時の研究の概要 |
p62-body(p62-dropletsとも呼ばれる)は、p62とその結合パートナーであるユビキチン化タンパク質とが液-液相分離して形成する液滴である。本研究では、所属研究室で開発された新規p62-body精製法から同定された、p62-body分解制御因子に焦点をあて、p62-bodyの質的量的調節機構とその破綻によるp62-bodyの凝集化への影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
オートファジーの対象となるミスフォールドや変性したタンパク質は、ユビキチン化されp62と結合、液―液相分離(LLPS)によって液滴となる。この液滴は、さらに分解性のタンパク質ゲルへと相転移し、オートファジーにより分解される。通常、LLPSにより生じた液滴は生体内で多彩な機能を発揮する。細胞質液滴であるp62 bodyの細胞機能に関しては不明な点が多い。 今回、p62 bodyを精製する手法を確立し、精製p62 bodyの質量分析解析から新規p62 body構成要素でありオートファジー分解基質となる超分複合体vaultを同定した。代表者はvault構成因子の遺伝子改変細胞の作製を担当した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の成果は細胞のストレス応答機構や液―液相分離の生理的役割について新たな知見を与えるものである。また、p62 bodyは肝疾患、神経変性疾患の病変細胞や肝細胞がんにおいて過剰に蓄積することが知られており、これら病態においてレドックス非依存性ストレス応答が調整不全となっていることが強く疑われ、それら重篤な疾患の病態発症機序の解明が期待される。
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