研究課題/領域番号 |
23H05341
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3200:腫瘍学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
村田 佳彦 筑波大学, 附属病院, 主任臨床検査技師
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2023年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | CADM1 v8/9 / 気管支洗浄液 / 小細胞肺癌 / ELISA |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌の診断目的で行われる経気管支的洗浄細胞診の洗浄液は、含まれる細胞を遠心分離後、診断に用いられ、その上清は通常破棄される。しかし、この上清中には壊死した肺癌細胞内容物、あるいは癌細胞の分泌物やタンパクが多く含まれていると考えられる。 本研究では、肺小細胞癌に特異的に発現しているCADM1 v8/9の気管支洗浄液における診断的有用性について検討する。
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研究成果の概要 |
小細胞肺癌(SCLC)は、肺癌の約15%を占める高悪性度神経内分泌腫瘍であり、特徴的にCADM1が高発現している。SCLCが発現するCADM1分子はスプライシングバリアントv8/9であり、正常組織や他の肺癌の組織型ではほとんど発現していない。本研究では、SCLC20例の気管支洗浄液中のCADM1 v8/9の濃度を測定し、3.925-11.471 ng/mlであった。陰性コントロールのPBSよりも高い値を示し、診断的有用性の可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌診断には、気管支鏡検査は必須の検査であるが、小細胞肺癌では腫瘍細胞の挫滅・変性によって、診断が困難になることが少なくない。今回ターゲットにしたCADM1 v8/9は、小細胞肺癌に代表される神経内分泌腫瘍の特異的マーカーの一つであり、正常組織や他の肺癌の組織型ではほとんど発現していない。よって、このCADM1 v8/9をターゲットにした腫瘍マーカーとしての活用が今後期待される。
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