研究課題/領域番号 |
23H05470
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分F
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中山 亨 東北大学, 工学研究科, 学術研究員 (80268523)
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研究分担者 |
和氣 駿之 東北大学, 工学研究科, 助教 (10793705)
田中 良和 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20374225)
山下 哲 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (70361186)
竹下 浩平 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, 研究員 (80346808)
齋尾 智英 徳島大学, 先端酵素学研究所, 教授 (80740802)
高橋 征司 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90343061)
戸澤 譲 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90363267)
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研究期間 (年度) |
2023-04-12 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
203,710千円 (直接経費: 156,700千円、間接経費: 47,010千円)
2024年度: 37,050千円 (直接経費: 28,500千円、間接経費: 8,550千円)
2023年度: 73,710千円 (直接経費: 56,700千円、間接経費: 17,010千円)
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キーワード | 植物特化代謝 / メタボロン / タンパク質間相互作用 / 植物代謝マシナリ / 天然ゴム生合成マシナリ / フラボノイドメタボロン / フラボノイド / 天然ゴム / 相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,莫大な化学的多様性を生み出す植物の効率的な特化代謝機能が酵素分子のいかなる機能獲得によって達成されたのか,という問いに対する答えを探求する.その鍵のひとつは,膜に係留された不安定な多酵素複合体(植物特化代謝マシナリ)の形成にある.本研究では,植物特化代謝マシナリを対象として,それらに含まれる酵素や関連タンパク質の構造や相互作用を,生体膜との相互作用も含めて明らかにし,複合体形成による触媒機能の矯正機構と効率的な特化代謝が実現される分子機構を明らかにする.これにより得られる知見は,合成生物学やスマートセルによる有用植物特化代謝産物の生産に向けて新しい指針を提供することが期待される.
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研究実績の概要 |
当初設定した3つの研究の柱(膜アセンブル工学,多元構造解析,機能解析)に沿って,以下の研究タスクを実施した. 膜アセンブル工学:パラゴムノキのゴム粒子膜からDIBMA等のコポリマーを用いて天然ゴム生合成マシナリを無傷な形で単離することを試み,そこに含まれるコンポーネントを各種の方法で解析し,いくつかのタンパク質性コンポーネントや膜脂質コンポーネントを同定した.またナノディスク上にそれらのコンポーネントを発現させる方法について検討を行った. 多元構造解析:フラボノイドメタボロンのコンポーネントであるカルコン合成酵素とカルコン異性化酵素類似タンパク質の複合体(ヒメツリガネゴケ)のX線結晶構造解析とその精密化,クライオ電子顕微鏡観察,NMR解析を実施した.また,天然ゴム生合成マシナリのクライオ電子顕微鏡観察を実施した.天然ゴム生合成マシナリのタンパク質コンポーネントのNMR解析を実施した.さらに,フラボノイドメタボロンの核となるシトクロムP450のうち,ダイズの2-ヒドロキシイソフラバノン合成酵素のタンパク質工学的可溶化を試み,これを達成した. 機能解析:植物特化代謝に関わり天然ゴム合成酵素と構造・機能的に関連のあるトマトのホモ二量体型可溶性シス-プレニルトランフェラーゼ(ネリル二リン酸シンターゼ (NDPS1)) の構造・機能解析を実施した.基質や基質類似体と複合体形成における NDPS1構造の多形について検討を加えた結果, N末端領域とC末端領域の協調的構造遷移が同酵素の触媒機構に重要であることを提案した.またダイズのイソフラボングルコシルトランスフェラーゼのミカエリス複合体のX線結晶解析を実施し,特異性決定機構について立体構造の面から考察を加えた.ベニバナの6-ヒドロキシフラボノールの生合成経路を解明し,それに関わる酵素群の複合体(フラボノイドメタボロン)形成について検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記載の成果により,植物代謝マシナリの超分子解剖のための研究基盤が着々と構築されつつある.
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今後の研究の推進方策 |
今後も3つの研究の柱(膜アセンブル工学,多元構造解析,機能解析)に沿って,研究分担者と密接な連携をとりながら研究を進めていく.
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