| 研究課題/領域番号 |
23H05494
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| 研究種目 |
基盤研究(S)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 審査区分 |
大区分K
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| 研究機関 | 気象庁気象研究所 |
研究代表者 |
梶野 瑞王 気象庁気象研究所, 全球大気海洋研究部, 主任研究官 (00447939)
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| 研究分担者 |
日下 博幸 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (10371478)
三隅 良平 日本大学, 文理学部, 教授 (20414401)
山下 克也 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 極端気象災害研究領域雪氷防災研究センター, 主任研究員 (30772925)
折笠 成宏 気象庁気象研究所, 気象予報研究部, 室長 (50354486)
関谷 薫 筑波大学, 計算科学研究センター, 主任研究員 (60989218)
猪俣 敏 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主席研究員 (80270586)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-12 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
203,970千円 (直接経費: 156,900千円、間接経費: 47,070千円)
2025年度: 44,070千円 (直接経費: 33,900千円、間接経費: 10,170千円)
2024年度: 41,990千円 (直接経費: 32,300千円、間接経費: 9,690千円)
2023年度: 45,890千円 (直接経費: 35,300千円、間接経費: 10,590千円)
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| キーワード | エアロゾル雲相互作用 / 局地気象化学モデリング / 微物理観測 / 化学観測 / 室内実験 |
| 研究開始時の研究の概要 |
エアロゾルと雲は大気中で相互に作用しながら気象と環境に様々な変化をもたらす一方で、一連の素過程は非線形で多くの未解明パラメータを含むため、エアロゾルと雲の相互作用を介した気象・環境影響に関する理解度は依然として低い。本研究では、代表的な雲底高度(1000 m程度)に山頂をもつ筑波山などを活用してエアロゾルと雲の多角的な連続直接観測を実施し、反応実験システム・雲生成チャンバー等による室内実験と、エアロゾルの形成から降水粒子に至るまでの成長過程を正確に記述できる新しい数値モデルにより、エアロゾルと雲の相互作用がもたらす大気の物理・化学現象(気象・環境変化)の包括的かつ完全な理解を目指す。
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| 研究実績の概要 |
モデル開発は、電気的に中性な粒子の液相ダイナミクスの実装したシームレスモデルを完成させた。またエアロゾル粒径分布観測によるエアロゾル素過程評価が終了し、雲粒径分布観測による雲物理モデルパラメータの改良論文を発表した。 筑波山頂観測所は整備が終わり1年間のデータが揃った。山麓観測所は2か所整備し、1か所は令和6年3月に気象・エアロゾル物理観測を開始し、もう1か所は令和5年11月に降水化学観測を開始、さらに令和7年度に予定されていた鉛直観測も令和6年9月に完了した。 室内実験については、反応実験システムについて既に論文が2報採択され、今後はモデルによる活用が期待される。降雪降雨生成装置については、降雪粒子によるエアロゾルの洗浄係数について室内実験によるものを世界で初めて定量した。雲チャンバー実験も飛行機エンジンオイルに関する予備実験が終わり令和7年度の本実験を実施して、その後結果をモデルに導入してその気候影響を評価する予定である。 また想定外にライダーとスカイラジオメータの併用解析や蛍光ライダーと蛍光OPCの同時観測などの先端的観測について具体的な計画が立案され、国際的な研究活動として、フランス・ドイツ・台湾との共同研究に加えて、エアロゾルがいまだ高濃度であるインドとの研究協力関係を構築できた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に記載した内容、モデル開発、筑波山観測、室内実験については全て着手して順調に進行し、一定の成果が出つつある。論文成果も数報あった。
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| 今後の研究の推進方策 |
筑波山観測については、まず令和7年度はライダーとスカイラジオメータの併用解析のためにOWISつくばに同装置を設置する。また、これまで筑波山頂観測所に整備して来た、微小粒子モニター、粗大粒子モニター、雲核モニター、雲粒モニター、ドリズルモニター、雨滴モニター、マイクロレインレーダー、蛍光OPC、偏光OPCによる連続自動観測(オンライン観測)を可能な限り途切れなく継続させる。そのために、高頻度で登山し装置群の不具合を確認すると共に、故障が生じた際には速やかに修理に出せる体制を組むことが大事と考える。令和8年度になりそうだが、ライダーとスカイラジオメータの設置が終わり、霧サンプラーの修理が完了すれば、季節ごとに集中観測期間を設け、数時間ごとに試料を捕集する高頻度オフライン観測を実施したい。ただし、山麓観測地点については降水イベントごと採取を令和7年度から開始する予定である。また海外のエアロゾル雲相互作用で著名な研究者を筑波山に招聘し、国際会議でのセッション提案や国際誌への特集号企画などを通して、筑波山プロジェクトの国際的認知度を上げる努力も行いたい。 数値モデルに関しては、まずは1年間の観測データが揃ったので令和7年度はその論文化に傾注したい。シームレスモデルの開発検証論文、3次元気象化学モデルの筑波山観測データによる検証、室内実験や野外観測で得られたパラメータを用いたモデルの感度実験などが最重要課題と考える。 室内実験については、反応実験システムは令和7年度以降もこれまでと同様継続的に運用する。雲生成チャンバーは飛行機エンジンオイル由来の氷晶核能評価実験を令和7年度に実施する。降雪降雨生成装置については一定の成果が出たので今後は実施せず、得られた結果の論文化とそれをモデルに取り込んだときの沈着シミュレーションに関する研究を推進したい。
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