研究課題
基盤研究(C)
本研究では、出生前検査および選択的中絶にまつわる倫理的課題を分析・検討するための理論枠組みとして国際的に定着してきた自律概念の理論上・実践上の限界を踏まえた上で、「義務duty」および「責務obligation」の概念に着目する。これら概念と関連概念(e.g. 責任や徳)をめぐる生命倫理および規範倫理学の議論の吟味を通じて「出生前検査に関する倫理的課題(とくに政府が果たすべき役割について)を検討するために、自律に代わって義務や責務が立脚するに足る理論枠組みを提供し得るか否か」を吟味する。