研究課題
基盤研究(C)
我が国においては、西洋中世哲学の研究は活発に行われており、イスラーム哲学やユダヤ思想の研究に関しても、一定程度以上の蓄積が既にあります。ですが、これらの蓄積を踏まえたうえで、そのすべてを俎上に載せたうえで、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教という三大一神教の思想構造を比較哲学的に捉えるような研究は、未だ殆ど行われていないというのが現状です。そのような状況の中で、本研究においては、法思想に着目しつつ、トマス・アクィナス、マイモニデス、イブン・ルシュドという、それぞれの一神教を代表する論者のテクストを綿密に解読しながら、三大一神教の中世法思想の比較哲学的研究を遂行することを目指しています。