研究課題/領域番号 |
23K00058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
上野 牧生 大谷大学, 文学部, 准教授 (70460657)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 仏教学 / サンスクリット語 / 仏教写本 / ヴァスバンドゥ / 世親 |
研究開始時の研究の概要 |
5世紀インドの仏教僧ヴァスバンドゥ(世親)に帰せられる『普賢行願論』のサンスクリット語写本を解読し、サンスクリット語テキストと翻訳を作成する。また、現存する『普賢行願讃』のサンスクリット語写本群、および敦煌文献に数多く含まれるチベット語訳の『普賢行願讃』(注釈文献を含む)を調査する。総じて、アジア広域における『普賢行願讃』の受容史を探り、浄土思想研究の一基盤となる資料を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は5世紀インドの仏教僧ヴァスバンドゥ(世親)に帰せられる『普賢行願論』のサンスクリット語写本を対象とした文献学的研究である。『普賢行願論』は大乗仏教の誓願文『普賢行願讃』に対するヴァスバンドゥの散文注釈であり、現時点で2種のサンスクリット語写本が確認されている。いずれも冒頭葉から最終葉まで欠落のない完本である。当該写本は、『普賢行願讃』に対する数多ある注釈文献のなかで唯一、サンスクリット語写本として現存が確認されるものである。そして、ヴァスバンドゥの数多ある経典注釈文献のなかで唯一、サンスクリット語写本の完本として現存が確認されるものでもある。 研究実施計画の初年度にあたる2023年度は、写本A1v1-4r2の対象範囲について、(1)サンスクリット語写本2種の翻刻(ローマ字転写)を作成した。続いて(2)その翻刻を『普賢行願論』の構成に即して分節し、『普賢行願讃』本偈の仏教混交サンスクリットテキストおよびチベット大蔵経テンギュルに収録される注釈文献4種のチベット訳テキストと対照した資料を作成した。さらに(3)敦煌文献に含まれる『普賢行願讃』注釈文献を調査し、2種のチベット訳平行史料(IOL Tib J 146とIOL Tib J 148 + PT 150と)の翻刻を作成した。その上で(4)『普賢行願論』の冒頭部から第1節にわたる翻刻テキスト・校訂テキスト・翻訳・和文解説・英文解説を作成し、それぞれ『仏教学セミナー』誌と『大谷学報』誌に発表した。 また、以上の作業過程にて判明した『普賢行願論』の言語的特徴について研究発表を行い(真宗総合研究所・中国蔵学研究中心 国際共同研究会「蔵文文献と梵文写本」)、ヴァスバンドゥの浄土思想に関する研究発表も行った(大谷学会)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画に記したとおり、本年度の対象範囲についてサンスクリット語写本の解読を行い、サンスクリット語テキストと翻訳を作成した。以上の理由から、本研究課題の進捗状況について「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後も着実にサンスクリット語写本の解読を行い、サンスクリット語テキストと翻訳を作成する。また、当該写本の解読に資する関連文献の調査・発掘も継続し、国内外の最新の研究成果を取り入れる。 その際、定期的に国内外の研究者と読み合わせを実施し、複数の研究者からフィードバックを得て、サンスクリット語テキストと翻訳に反映させる。
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