研究課題
基盤研究(C)
タイのイスラーム社会においてシーア派は少数派であり、単一的に捉えられる傾向にある。しかし、シーア派社会にはペルシア系、インド系、マレー系のコミュニティがあり、また、「シーア・カオ」、「シーア・マイ」と称される新旧グループも存在し、その内実は多様な様相を呈している。シーア派社会を単一的に捉えることは、本来の姿を見誤ることになる。本研究では、民族別コミュニティと新旧グループの形成・発展過程および特性を調査し、更に各コミュニティと新旧グループがどのようなネットワークを有し、シーア派社会の広がりに繋がっているのかを明らかにする。そして、シーア派社会の多様で複雑な様相を解き明かすことを目指す。