研究課題/領域番号 |
23K00108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
橋本 周子 関西学院大学, 国際学部, 准教授 (30725073)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | フーリエ / コンフィチュール / おやつ / 食事 / フランスの食文化 / 子ども |
研究開始時の研究の概要 |
〈おやつ〉とは、朝昼晩の食事とは別のタイミング・頻度で、しばしば栄養とは無関係に自らの味覚に好ましいものを摂取する、主として子どもらの食行為である。本研究はこれを社会の近代化に伴い高度に制度化されていく〈食〉の諸規範の対極にあるものと位置付け、フランス近代を中心に考える。
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研究実績の概要 |
〈おやつ〉とは、朝昼晩に摂取される3度の食事とは別のタイミング・頻度で、しばしば栄養とは無関係に自らの味覚に好ましいものを摂取する、主として子どもらの食行為である。本研究はこれを社会の近代化に伴い高度に制度化されていく〈食〉の諸規範の対極にあるものと位置付け、フランス近代を中心に考えようとするものである。 2023年度は、本研究全体に通底する問題として食を通じた子どもの主体性の育成という問題に具体的にアプローチすべく、年度前半は19世紀初頭フランスで活躍した思想家であるシャルル・フーリエの読解に注力した。初期社会主義思想者として知られるフーリエだが、彼のユートピア構想には頻繁に子どもの教育の問題が登場し、しかもフーリエの関心は往々にして子どもと食という、本研究の問題提起に直結している。そこでフーリエの『愛の新世界』および『産業の新世界』を主要コーパスとし、この問題をできるだけ具体的に考察することを目指した。その成果は一本の論文(タイトルは「「コンフィチュール/コンポートあるいは「調和世界」のパン――フーリエにおける子どもと食の問題」」)として、2024年度中に出版予定の福島知巳編の論集『フーリエの新世界』(水声社)中に収められ、出版されることになっている。さらに年度後半は、この考察から着想を得て、コンフィチュールに関する歴史を調査しつつ、これに関する論考を次年度に発表すべく準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画の順序としては結論部に近いところに位置する研究から着手する形となったが、それによって研究全体の見通しがついたという利点もあった。
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今後の研究の推進方策 |
まずは夏までに、2023年度中に進めてあった考察を論文としてまとめる。その後、もう一度計画全体の冒頭部分にあたる研究に立ち戻る予定である。
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