研究課題/領域番号 |
23K00127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 昭和音楽大学 |
研究代表者 |
酒井 健太郎 昭和音楽大学, 音楽学部, 准教授 (60460268)
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研究分担者 |
丸山 彩 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(RPD) (50749447)
松岡 昌和 大月短期大学, 経済科, 助教 (70769380)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 日本少国民文化協会 / 『ダイトーアコドモノウタ ウタノエホン』( / 『ウタノヱホン 大東亜共栄唱歌集』 / 朝日新聞東京本社 / 日本音楽文化協会 / ニッポンノアシオト / 対「南方」文化宣伝 / ダイトーアコドモノウタ ウタノエホン / ウタノヱホン 大東亜共栄唱歌集 / 唱歌集・絵本 / 文化的アイデンティティ / 〈自画像〉 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は昭和18(1943)年に刊行された「南方」の子ども向けの唱歌集、『ダイトーアコドモノウタ ウタノエホン』とその内地版『ウタノヱホン 大東亜共栄唱歌集』を対象として、①その編纂・刊行の意図と経緯、および文化政策との関係、②「南方」および③国内での展開を解明し、④作品・日本語教材としての唱歌集の分析・評価をおこない、唱歌集を通して見えてくる⑤昭和18年の日本の〈自画像〉を考察する。
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研究実績の概要 |
本研究は5点(以下の1. から5.)から進めることとなっている。それぞれについて2023年度の研究実績を略述する。 【1. 『ウタノエホン』の企画・編纂・刊行の意図と経緯、および文化に関わる政策との関係の解明】…本研究が対象とする『ダイトーアコドモノウタ ウタノエホン』(南方版)、『ウタノヱホン 大東亜共栄唱歌集』(内地版)(いずれも朝日新聞東京本社、1943年)の編纂主体の一つに日本少国民文化協会があった。近年、同協会の内部資料が復刻・刊行された(浅岡靖央(編・解題)『「日本少国民文化協会」資料集大成』、全8巻+別冊、金沢文圃閣、2021-23年)。この復刻資料から、本研究が対象とする唱歌集を含む音楽関連事業に関する資料を抽出・整理し、これまでの研究を補完する緒とした。 【2. 『ウタノエホン』の「南方」での展開の実態解明】…2024年度にシンガポールでの資料調査を実施する予定であり、そのための連絡・調整、研究者・関係者等とのネットワークの構築に取り組んだ。 【3. 『ウタノエホン』の国内での展開の実態解明】…唱歌集に掲載された唱歌が当時、どの程度、普及していたか、昭和12年度生まれ(終戦時に国民学校2年生)までの方に聞き取り調査をおこなった。調査対象は約20名で、現在、その結果を整理中である。唱歌集掲載唱歌を(学校教育やレコード等からではなく)ラジオ放送を通じて聞き覚えたと推測される証言があった。 【4. 『ウタノエホン』の作品ならびに日本語教材としての評価】…2024年度に着手予定。 【5. 昭和18年の日本の〈自画像〉の考察】…2025年度に着手予定。 ○上記1. については報告原稿を作成・発表した。 ○研究グループの会議を2か月に1回のペースでオンライン実施し、情報・意見交換をおこなった(5/8、7/3、9/11、11/9、1/18、3/7の計6回)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度に予定していた海外での資料調査のうちシンガポールでの調査を2024年度に延ばした。これは2024年7-8月にシンガポールの近隣国(インドネシア)で開催される国際会議において、本研究のその時点までの成果を報告することとなり、資料調査をそれに合わせておこなうことにすれば経費等の節減につながると判断したためである。 その他は、これまでのところ概ね計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の5つの目的に即して述べる。 【1. 『ウタノエホン』の企画・編纂・刊行の意図と経緯、および文化に関する政策との関係の解明】…2023年度に、近年、復刻・刊行された日本少国民文化協会の内部資料の分析を完了した。唱歌集の編纂・刊行主体のうちの二者、日本少国民文化協会と日本音楽文化協会の資料調査は、これにて概ね完了したものと考えている(もう一者である朝日新聞東京本社については、私企業ということもあり内部資料の確認は困難であろう)。今後は必要に応じて補足調査をおこなう。 【2. 『ウタノエホン』の「南方」での展開の実態解明】…2023年度に現地調査の準備を進めた。2024年度にシンガポールにて資料調査をおこなう。また、「南方」軍政地における唱歌集の活用について、陸海軍の関係資料の調査を2024年度以降に実施予定である。 【3. 『ウタノエホン』の国内での展開の実態解明】…2023年度に約20名を対象とする聞き取り調査をおこなった。2024年度も引き続き実施予定。 【4. 『ウタノエホン』の作品ならびに日本語教材としての評価】…2024年度に着手する。まずはどのような観点から評価するのが妥当であるか、この分野の研究者の意見を聞きながら検討する。 【5. 昭和18年の日本の〈自画像〉に関する考察】…2025年度に着手する。 ○2024年7-8月にインドネシアで開催される国際会議において、その時点までの研究成果を報告する。他の研究者と意見交換し、研究ネットワークの形成に取り組む。 ○研究グループの会議を2か月に1回のペースで継続する。
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