研究課題
基盤研究(C)
本研究は、①『梵網経』の仏身論において意味づけられた栴檀釈迦瑞像、②化身釈迦の受戒における役割、③大仏の密教化を契機とする顕密を具えた法身の成立、④法身を象徴する像内納入品、という問題群に着目し、研究を進めるものである。これらの問題群は、東大寺大仏の造立によって成立した仏身論から導かれるものである。本研究では、これらの問題が、古代から中世の造形においてどのように発現し、どのように機能しているのかを探究する。それを通じ、本研究は、仏身論を基盤にした新たな仏教美術史の構築を目指している。