研究課題
基盤研究(C)
奈良・法隆寺の仏教美術作品については、美術史学で多数の先行研究がある。しかし、11世紀から12世紀に制作された作品には制作年代が判明する基準作例が多いにも関わらず、研究は停滞気味である。とくに仏教美術史で近年注目されている五代・北宋仏教文化の受容関係については、ほとんど説明されてこなかった。本研究の目的は、11から12世紀の法隆寺における仏教美術作品の比較を通して、造形の特質と制作背景を日宋仏教文化交流史の観点から明らかにすることである。