研究課題/領域番号 |
23K00187
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
星 美加 筑波大学, 芸術系, 助教 (20752744)
|
研究分担者 |
仏山 輝美 筑波大学, 芸術系, 教授 (70315274)
鳥越 義弘 横浜美術大学, 美術学部, 助教 (80831578)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | テンペラ・リバイバル / テンペラ・グラッサ / テンペラ・マグラ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、画家が自身の表現に適した媒材を調合し、水性と油性の間で絵画表現を可能にする現代の新たなテンペラ技法を確立させることである。また、その確立した新しい技法システムを大学美術教育において絵画組成学習に還元させることである。 現代日本の大学美術教育において、テンペラ技法のシステムを理解することは西洋絵画の理解に必要とされる絵画組成そのものを理解できる点で、美術教育上の需要と重要度は高いと考える。 そのため、第1ステージ(本研究)は、近代のテンペラ技法を、技法的側面から整理し、体系化することを目的とする。
|
研究実績の概要 |
テンペラ・リバイバルの中心とされるドイツ、オーストリア、イタリア、アメリカ、イギリスに焦点を当て、近代のテンペラ技法に関連する研究論文および技法書の広範な文献調査を実施した。調査の結果、各国におけるテンペラ技法の定義や処方には顕著な違いが存在し、各国の文化的背景が技法にどのように影響しているかが理解することができた。また、これらの技法の特徴とその進化についても詳細に分析した。現在、本研究は各国のテンペラ・リバイバルの波及の全体像をまとめる段階にある。この段階を経て、次年度以降に予定されている現地調査に向けて、各国の研究施設や大学との連携を深めるアプローチも進行中である。 研究の成果発表としては査読付投稿論文1本、審査付作品二点がある。 査読付論文については、イタリアでのテンペラ・リバイバルの後継者の一人であるピエトロ・アンニゴーニ(Pietro Annigoni,1910ー1988)のテンペラ技法について、現地調査の結果をもとに芸術学論集において発表した(2023年12月)論文題目「ピエトロ・アンニゴーニのテンペラ・グラッサ技法についての一考察ーイタリアでの調査をもとに」。また、ピエトロ・アンニゴーニのテンペラ・グラッサの処方を応用した作品「Corpus Chrisitiの行進Ⅰ,Ⅱ」(アクリル、油彩、テンペラ、和紙、銀箔、金箔)2点を2023年10月一般社団法人二紀展において発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究資料である各国の書籍、研究論文の収集がまだ不十分である。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度においては引き続き、各国の技法書、研究論文の収集と分析を進め、中間報告として学会での研究発表を行う予定である。また、テンペラ・リバイバルの中心となった美術大学および研究機関への現地調査を行う。令和6年度の現地調査においては、ドイツ・オーストリアを予定しており、ミュンヘンのDoerner Institute、Academy of Fine Arts Munichへの調査を予定している。
|