研究課題
基盤研究(C)
バイオリン製作は1500年代中期に始まり、今日までさまざまな技法・流派により製作・調整されている。製作・調整の大半は職人のこれまでの試行錯誤や経験的な勘などのノウハウの蓄積に頼って行われており、門外不出とされている。また、製作指導書や文献は極めて少なく、その多くは音響学的に正しいか否かの判断が付かないことが多い。また製作指導書は共通して調整についての記述が少ない。本研究ではバイオリン製作・調整特に指向性に大きく影響し、中枢神経の働きをする性質を持つ「駒」と「魂柱」の位置関係にターゲットを絞り、楽器の実演奏時の指向特性との相関関係を明らかにし、バイオリン職人の技術継承支援を目的としている。