研究課題
基盤研究(C)
飛鳥地域には、漆喰上に描かれた古墳壁画のほか、仏教関連遺跡出土の壁画片および塑像断片など、飛鳥・白鳳期の貴重な絵画資料が残っている。本研究では、特に美術的側面において調査研究の余地が残る塑像断片の彩色を調査・記録し、飛鳥・白鳳期の彩色や絵画技法を明らかにする。また、古墳壁画、塑像断片を想定した漆喰や粘土の試料制作・実験を通して、基底材となる素材や色料の特性を理解し、素材に適した色料定着法および制作工程を明らかにすることで、奈良時代以降の彩色文化の源流となる絵画技法の解明を目指す。