研究課題
基盤研究(C)
本研究は足尾銅山の採鉱技術の近代化について史料にあたり、知見を取り纏めようとする調査研究である。古河機械金属が所蔵する一次史料や、明治から昭和初期にかけて足尾銅山に実習生を送っていた東京大学、大阪大学、九州大学、九州工業大学の各大学の学生が残した史料には、採鉱現場で展開された「採鉱(Mining)」の各作業を支える技術(通気や排水、運搬等)と、「手掘り」、「火薬類」、「鑿岩機」などを用いて「鉱床面の採掘(Stoping)」の技術を駆使する様子が克明に刻まれている。これら史料を調査し、その技術の変遷について取り纏める。