研究課題/領域番号 |
23K00269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
森 修一 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター 感染制御部, 主任研究官 (40559522)
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研究分担者 |
廣野 喜幸 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90302819)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ハンセン病 / 隔離政策 / ハンセン病医学 / アーカイブス / 公衆衛生政策 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のハンセン病問題の課題は「プロミン以降の隔離政策の維持の要因の解明」にあるが、ハンセン病問題は非常に複雑で、客観的・総合的解明は困難を極めている。 本研究は「ハンセン病関連資料(未公開含む)の調査・収集と研究」、「収集資料のデータベース作成」、ハンセン病対策関係者OB・OGへの「聞き取り調査」を軸に、多分野の横断研究を進め、この未解明の問題を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
日本のハンセン病政策が1996年まで維持された要因を明らかにするために、関連資料の研究と収集を行い、これらの資料のデータベース化を進めた。具体的にはweb公開型学術データベースである「近現代ハンセン病資料アーカイブス」https://www.archhdjp.jp/へ約2000点の医学関連資料の追加公開を行うとともに、ハンセン病療養所入所者自治会誌のデータベース化を進展させた。今年度は国立療養所東北新生園自治会誌「新生電子図書室」https://archhdjp.jp/sinsei/を完成させ公開を行った。この他、「近現代ハンセン病資料アーカイブス」に、すでに公開したハンセン病療養所入所者自治会誌データベース「甲田の裾電子図書室」https://archhdjp.jp/koudanosuso/と「新生電子図書室」の横断検索機能を付加し、データの活用性を飛躍的に高めた。この他、ハンセン病の医学研究を行った。 Hansen’s disease (leprosy) in Japan, 1947–2020: an epidemiologic study during the declining phase to elimination Int J Infect Dis. 2022 Dec; 125:274. 次世代シーケンシング解析を併用したNested Multiplex PCR法による、らい菌の薬剤耐性および型別の新規同時同定法 岩尾 泰久, 森 修一, 阿戸 学, 中田 登。日本ハンセン病学会雑誌 2023 年 92 巻 2 号 p. 47-52
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
自治会誌のデータベース化の進展で、隔離政策維持の要員を検証するための基礎資料の活用性が飛躍的に高まったため。
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今後の研究の推進方策 |
「近現代ハンセン病資料アーカイブス」への資料の掲載を進めるとともに、入所者自治会誌の電電子化(今年度は栗生楽泉園自治会誌「高原電子図書室」)の作成を行い、「近現代ハンセン病資料アーカイブス」での横断検索を可能とする。この他、ハンセン病療養所OB、厚労省OB、入所者の聞き取り調査を行うとともに、「日本らい学会誌」などの論文の研究を進め、医学的側面、厚労省の対策経過情報、入所者側の課題から、隔離政策維持の要員の検証を進める。
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