研究課題
基盤研究(C)
研究代表者は、これまで文献史料に基づく宮廷の御神楽の基礎的研究を重ねてきた。本研究では、新たに猿楽との関連を視野に収めながら、中世神楽および才男の実態を考察する。本研究では、第一に部類記の基礎的調査を実施し、御神楽研究の視点から部類記と逸文の内容を体系的に整理する。その成果の上に立って、現存の古記録と逸文を広く活用することによって、中世の内侍所御神楽、諸社の神楽に関する基礎的研究を行う。また、中世の春日社摂社水屋社では水屋神楽能が行われており、春日社の南都禰宜衆が乱舞を演じていた。この乱舞は、内侍所御神楽の才男でも行われていることから、両者の影響関係も明らかにする。