研究課題
基盤研究(C)
本研究は、鎌倉後期に活躍し、『沙石集』などの著作をものしたことで説話文学史上に著名な遁世僧・無住道暁(1226-1312)が、入宋僧によって将来された中国南宋代の最新の典籍をどのように学ぶことで、自らの学問基盤を培うと同時に、世間・出世間の両面に通じる理想的な人間観を形成していったのか、さらには、そうした思考の跡をいかに豊かに著作に結晶化し得ているか、を実証的に追究しようとするものである。