研究課題
基盤研究(C)
本研究では、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』の同時代性について注目する。同時代性とはここでは具体的には同時代の演劇の利用と、江戸の生活風俗や馬琴の日常の投影を考えている。特に同時代の演劇化作品・抄録合巻との比較を手がかりに、同時代の演劇の典拠や作中に投影された江戸時代の生活風俗や馬琴の日常を見出し、本作を捉え直すことを意図する。本研究では、Ⅰ演劇化作品との比較研究、Ⅱ抄録合巻の翻刻・比較研究、Ⅲ馬琴の諸記録・江戸風俗資料を利用した作品研究、の3つの手法を通して本作品を捉え直す。