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火野葦平『従軍手帖』戦後『日記』の基礎的研究―戦時下、戦後問題を核として―

研究課題

研究課題/領域番号 23K00330
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関関西大学

研究代表者

増田 周子  関西大学, 文学部, 教授 (30294664)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード戦争 / 従軍手帖 / 日記 / 大東亜共栄圏 / 日本文学報国会 / 河童 / アジア太平洋戦争 / 戦後 / 火野葦平
研究開始時の研究の概要

火野葦平の戦争期の自筆『従軍手帳』を翻刻し公開を心がける。また、その記録を丁寧に読むことにより、火野の参戦した戦争の状況、さらには、その戦争が文学、文化にもたらした影響を探る。戦後75年以上たち、風化しそうになっている記録資料と作品との関係を明らかにして、火野文学研究をすすめる。また、火野葦平の戦後の自筆『日記』を翻刻、公開し、火野のエッセイ、評論と対照し、創作作品を研究する。加えて、火野の戦後の国内外の訪問地や河童伝説の地を、海外の研究者にも協力をあおいで、実地調査する。それらの調査記録を、写真におさめ、火野葦平文学の再検討をおこなう。

研究実績の概要

2023年度は「火野葦平『従軍手帖』戦後『日記』の基礎的研究―戦時下、戦後問題を核として―」というテーマを遂行するために、研究の土台をつくる基礎的な調査や資料収集を行った。まず、火野葦平の『従軍手帖』が何冊残っていて、未公開のものが何冊あるか、また、同様に火野葦平の戦後『日記』が何冊残っていて、未公開のものが何冊あるかを把握した。そのうえで、未公開の資料の一部を閲覧して撮影して整理し、それら『従軍手帖』に関係する戦争資料や文献を数多く集めた。
さらに、戦争の関連施設を訪れた。例えば、旭川市にある第7師団の戦争施設北鎮記念館は、直接、火野葦平が関与した師団ではないが、戦争の実態を知る上で役に立った。戦時中の庶民の生活がわかる展示があり、戦時下での庶民の風俗を知る良いきっかけになった。また、火野葦平が愛した作家、宮沢賢治の記念館に行き、宮沢賢治と火野葦平のつながりを確認した。火野葦平の詩人としての影響について探ることができた。さらに火野葦平と同じく戦時下で戦争協力を行い、そのために、多くのメディアに罵倒され自責の念に苛まれて、人里離れた山荘で暮らした高村光太郎についても調査した。花巻市にある高村光太郎の山荘を訪れ、戦争と作家について深く知ることができ、大東亜共栄圏構想についても考えることができた。戦時下での従軍作家の苦悩や、日本文学報国会の実態について探るきっかけができ、研究の方針や計画を立てることができた。
2023年度の資料を使い、今後さらに有意義な研究を進めて行くための骨格を作ることができた点は、十分な成果であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、資料収集や基礎的文献があつまり、次年度以降の研究の準備ができているから。

今後の研究の推進方策

2023年度に資料収集を行った火野葦平の『従軍手帖』および戦後『日記』について、翻刻をすすめ、公開する。続いて、戦争や戦後の従軍作家について探るために、各学会に参加し、知見を広げる。同時に、2023年度に行った、各地の戦争関連施設を訪れ知見を広げる作業を行い、大東亜共栄圏とは何であったのかを探っていきたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 火野葦平『アメリカ旅日記Ⅰ』翻刻、紹介【一】2024

    • 著者名/発表者名
      増田周子
    • 雑誌名

      関西大学『文学論集』

      巻: 73巻4号 ページ: 213-241

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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