研究課題
基盤研究(C)
本研究では、教育・出版メディア・文学形式という多角的視座を導入し、日中台の新文学形成期に揃って出現した小品文を対象に調査分析を行い、中国、台湾文学史の流れを再検討する。本研究は、大正日本で出現し流行した文章形式のひとつである「小品文」が、日本留学経験を持つ知識人によって中国に持ち込まれ、多様な領域で活用されたという発見を端緒としている。主に次の文字テクストを扱う:1)国語(国文)教科書、2)近代教育が導入された 1920 年代から中国成立(1949)までに刊行された投稿雑誌、3)台湾の 1930 年代に展開された「話文」一致運動を背景とする文芸誌や新聞。以上を予定している。