研究課題/領域番号 |
23K00338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
鳥谷 まゆみ 北九州市立大学, 外国語学部, 准教授 (00580507)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 小品文 / 中国現代文学 / 文学形式 / 日本 / 中国 / 台湾 / 文芸雑誌 / 国語教科書 / 20世紀中国 / モダニティ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、教育・出版メディア・文学形式という多角的視座を導入し、日中台の新文学形成期に揃って出現した小品文を対象に調査分析を行い、中国、台湾文学史の流れを再検討する。 本研究は、大正日本で出現し流行した文章形式のひとつである「小品文」が、日本留学経験を持つ知識人によって中国に持ち込まれ、多様な領域で活用されたという発見を端緒としている。主に次の文字テクストを扱う:1)国語(国文)教科書、2)近代教育が導入された 1920 年代から中国成立(1949)までに刊行された投稿雑誌、3)台湾の 1930 年代に展開された「話文」一致運動を背景とする文芸誌や新聞。以上を予定している。
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研究実績の概要 |
本研究では、教育・出版メディア・文学形式という多角的視座を導入し、日中台の新文学時期にそろって出現した小品文を対象に調査・分析を行い、中国、台湾文学の流れを再検討する。本研究は、大正日本で出現し流行した文学形式のひとつである「小品文」が、日本留学経験を持つ知識人によって中国に持ち込まれ、多様な領域で活用されたという発見を端緒としている。 日本小品文は出現当初、言文一致運動の最中にあって学生の習作を意味した。国語教育や投稿雑誌、文章指南書の流行によって小品文は若年層を中心に浸透し、運動とともに自然消滅した。 中国では1920年代に国内に持ち込まれて以降、日本と同様の経路で流行した後、多様な領域において中華民国期に活用され続けた。 台湾でも「話文」一致運動期に中国経験者によって持ち込まれ実践された。その経緯を近年発見するに至り、日中台の新文学の特徴について、小品文出現以前と以降に着目してその連続性や断絶を視野に読み解く。主に扱う文字テキストは次を予定している。1)国語(国文)教科書、2)近代教育が導入された1920年代から中国建国までに刊行された投稿雑誌、3)台湾の1930年代に展開された「話文」一致運動を背景とする文芸雑誌や新聞、以上である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ビザの関係で当初予定していた中国への調査に行くことができなかった。また、業務等の事情により当初予定していた台湾への調査に行くことができなかった。 以上の如く、当初予期していないことが続いたため、既に収集済みの中華民国期の小品文の翻訳作業を中心に行うこととした。
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今後の研究の推進方策 |
前年度は、ビザの関係で当初予定していた中国への調査に行くことができなかった。また、業務等の事情により当初予定していた台湾への調査に行くことができなかった。 しかし今年度4月より、國立臺灣大学にて在外研修の機会を得ることができたことから、台湾における調査をスピーディーかつ円滑に実施できる見込みである。台湾の研究者と積極的に学術交流を実施することによって、研究の精度を高めたいと考えている。臺灣大学が保有するデータベースには、中国の資料も多く収録されていると聞くので大いに活用したい。
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