明代中期以降、中国江南地方では経済発展と共に、これまで以上に庭園が作られる。経済的・文化的な江南の中心である蘇州では、明代、清代にそれぞれ250カ所以上の庭園が城内外に建設された。 本研究では以下の三点について検討し、明清代における庭園の実態、および庭園に関わる文人や商人らの活動について、立体的に解明しようとするものである。まず第一に詩文、図像、新聞、写真などの諸形式で記録された庭園の実相の再構築・分析を行い、続いて蘇州、上海に所蔵された庭園関係档案を調査・分析し、第三に庭園と庭園に関わる人々との関係性の分析に取り組む。
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