研究課題/領域番号 |
23K00357
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大地 真介 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (50330650)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | アメリカ文学 / ウィリアム・フォークナー / コーマック・マッカーシー / アメリカ南部 / アメリカ南部文学 |
研究開始時の研究の概要 |
アメリカ文学を代表する作家の一人であるノーベル賞受賞作家ウィリアム・フォークナーの最大の後継者とされるコーマック・マッカーシーは、今日のアメリカで最も重要な作家の一人と言われているが、フォークナーとマッカーシーの関係についての研究はまだほとんどなされていない。本研究は、マッカーシーがフォークナーの何を受け継ぎ、何を改変したかという点に着目することにより、両作家が双璧を成すアメリカ南部文学がどのように展開してきたかを明らかにする独創的かつ先駆的な研究である。
|
研究実績の概要 |
筆者は、本科学研究費助成により、アメリカ南部文学で双璧をなすウィリアム・フォークナーとコーマック・マッカーシーの比較研究をしているが、令和5年度は、マッカーシーの代表作Blood Meridianがフォークナー文学から南部性を引き継いでいることを指摘する “Cormac McCarthy and William Faulkner: The Boundary Crossing of Southern Racist Violence in Blood Meridian”というタイトルの英語論文を著名な国際学術雑誌に投稿し、現在結果待ちの状況である。 9月には、大阪大学も協賛している国際学会The 4th Barcelona Conference on Arts, Media & Cultureにおいて、 “A Comparative Study of Cormac McCarthy’s Border Trilogy and William Faulkner’s Works”というタイトルで口頭発表した。本論考は、上記の論文を引用しているため、上記の論文が掲載されるのを待って国内外の主要な学術雑誌に投稿する。 11月には諏訪部浩一東京大学准教授の編集による『アメリカ文学入門(新版)』が三修社から出版されたが、同書は旧版を全面改訂し、なおかつページ数も大幅に増やしている。筆者の担当項目の一つである「地域性」の項目は、アメリカ南部文学についての論考であり、フォークナーとマッカーシーに言及している。 令和6年度10月には、日本映画学会顧問の杉野健太郎信州大学教授との共編著『アメリカ映画史入門』が三修社から出版されることが確定している。本書で筆者は、フォークナーと映画の関係について繰り返し論じている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述したように、令和5年度に国際学術雑誌に投稿した “Cormac McCarthy and William Faulkner: The Boundary Crossing of Southern Racist Violence in Blood Meridian”という論文が現在結果待ちであるため、9月に国際学会で口頭発表した “A Comparative Study of Cormac McCarthy’s Border Trilogy and William Faulkner’s Works”という論考を投稿できない状況だが、本研究はおおむね順調に進んでいるといえる。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度においては、マッカーシーのデビュー作The Orchard Keeperについて論文を執筆している。その論文を海外で開催される国際学会で口頭発表することが決定しており、その論文を国内外の主要な学術雑誌に投稿するつもりである。令和8年9月には、「アメリカ作家と〈南部〉」というタイトルの日本ウィリアム・フォークナー協会全国大会シンポジウムで司会と発表を担当する予定である。
|