研究課題/領域番号 |
23K00409
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
岩瀬 由佳 東洋大学, 社会学部, 教授 (60595411)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Windrush Generation / アフロ・カリブ系移民 / Andrea Levy / 英語圏文学 / ジェンダー・スタディ / ポストコロニアリズム / ウィンドラッシュ世代 / イギリスのアフロ・カリブ系移民 / ポストコロニアル文学 / ジェンダースタディ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、イギリスを活動拠点にしたウィンドラッシュ世代の当事者、あるいはその子ども世代にあたるアフロ・カリブ系移民作家たち、Andrew Salkey、 Beryl Gilroy、 Andrea Levyの3人に焦点を当てる。近年、大英図書館が精力的に収集し、所蔵を強化している彼らのオリジナル草稿、構想ノート、書簡、電子メール、音声録音等の膨大な一次資料のコレクションを丹念にたどりながら、彼らの文学活動の深層に迫り、イギリス社会におけるアフロ・カリブ系移民の歴史の変遷と文化・社会的貢献の意義について、新たな視座を獲得するための研究である。
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研究実績の概要 |
本年度は、2023年8月2日から8月12日にイギリスに渡航し、The British Library, The Tate Modern, The Victoria & Albert Museumにてリサーチ活動を進めることができた。The British Libraryでは、Windrush Generationの両親をもつアフロ・カリブ系移民2世の女性作家Andrea Levyとアフロ・カリブ系移民1世のAndrew Salckeyに関する研究論文やWindrush Generationに対するイギリス政府の報告書等を閲覧、収集することができた。特に、今回のリサーチ活動で大きな収穫となったのは、Andrea Levyの音声インタヴューデータやBBCのTV出演作品などについても閲覧することが可能になり、今後の研究を遂行する上で、大変貴重な資料となった。また、The Victoria & Albert Museumでは、"Between Two Worlds"と題されたジャマイカとイギリスに関する二人の男性の肖像画にフォーカスした展覧会が開催されており、Windrush Generationの貴重な音声資料や写真、絵画等を間近でみることができた。これらも非常に有意義な資料収集になったと考えている。The Tate Modernでは、アフリカ系イギリス人芸術家の作品にBlack Lives Matterを取り上げた作品を見つけることができたことも、Black Lives Matterのムーブメントが、決してアメリカ社会に限定したものではないことを知る良い例になったと考えている。今回のロンドンでの現地リサーチを通じて、効率的に貴重な資料を得ることができたこと、また今後の研究の広がりを実感できたことは、非常に有意義であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基本的に、今年度は、比較的順調に研究、リサーチ活動が進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2024年夏(8月から9月頃)に、再度イギリスに渡航し、ロンドンのThe British Libraryもしくは、ヨークにある貴重書の保管庫にて、リサーチ活動を行い、資料の収集に努めたいと考えている。また、可能であれば、8月末に実施されるノッティングヒル・カーニバル(ロンドンのカリブ系移民たちが生み出したフェスティバル)にも参加し、Windrush Generationの文化的貢献について知見を深めたいと考えている。 2024年7月にオンラインで実施される国際学会で、これまでの研究成果をまとめ、発表する予定である。
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