研究課題
基盤研究(C)
本研究は、禅を体現する表現を模索した佐々木指月の文芸を、①アメリカのモダニズム文芸と日本近代文学と移民地文学の3つの観点から分析して、総合的に再検証・再評価することである。これは文化接触と文化適応の観点から文学表現の背景と位相をそれぞれの環境のなかで探ることである。さらに彼の文芸の1945年以降のアメリカの美術や文学への伝播と影響関係をあきらかにすることにもつながる。そして②佐々木指月が1930年に設立したニューヨークの第一禅堂において、幾つかの世代を経て受け継がれてきた基礎資料を保存・整備し、分析して、デジタル化のための準備作業をおこなう。