研究課題/領域番号 |
23K00556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
大島 資生 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (30213705)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 日本語学 / 視点 / テンス / 内容補充 / アスペクト / やりもらい / 授受表現 |
研究開始時の研究の概要 |
テンス・アスペクトを中心に語から文を超えるところまでの複数のレベルの視点現象を収集・観察する。そのうえで、全レベルを貫く視点の機能を抽出し、視点が人間の言語表現行為において果たしている役割を検討する。加えて、視点という概念の語用論における位置づけを検討する。その作業を通じて、語用論と統語論・語彙論との関連について考察し、言語研究の新たな枠組みを提案する。
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研究実績の概要 |
種々の現象を視点という角度から検討する試みの一環として、内容補充の連体修飾節におけるテンス解釈を取り上げ、論文(「現代日本語の内容補充の連体修飾節におけるテンスについて―仮説の提示―」『人文学報』520-11 東京都立大学大学院人文科学研究科 pp.1~18 2024年3月)を執筆・公表した。本論文では、大島資生(2014)(「外の関係の連体修飾節におけるテンスについて」益岡他編著(2014)pp.197~211)において提唱した概念「自由テンス」を、テンスを視点現象として捉える立場から批判的に検証し、以下の仮説を提案した。
【内容補充の連体修飾節におけるテンスについての仮説】 内容補充の連体修飾節の内容は,発信者の認識が安定している時間の範囲の中の任意の時点で情報データベースの中で参照することのできる情報である。したがって,修飾節のテンスは任意の参照時における発話者の認識を示すものであり,主節時・発話時とは独立している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各種言語現象を視点という角度から検討していくにあたって、テンスという現象のごく一部に関するものではあるが、一つの仮説を提示することができた。今後はこの仮説の検証をおこなうこととなるが、仮説とそれについての考察を通して、他の現象に関する検討にも指針が得られることが期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
歴史的現在・描出話法など文章における諸現象の分析をおこなう。また、メタファーのデータ抽出を進める。合わせて、昨年度発表した論文において提示した、「内容補充の連体修飾節におけるテンスについての仮説」の検証も行う予定である。
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