研究課題
基盤研究(C)
日本漢語の「語基」の意味変化とその熟語派生に注目し、従来熟語1語毎の語史だった視点を「漢字語基史」と設定し直す事によって、近代新漢語・漢字に求められた新たな意味と機能(接辞化等)の特徴、新概念と文化的特徴の解明を行う。新漢語の語源は日本製か中国製か、中国・台湾・韓国・日本での受容史比較、これら漢字文化圏内の近代語彙形成への影響等を解明する。実用面では、学校の漢字教育や日本語教育では同一漢字による熟語の意味的共通性を教える事での学習効果、漢字文化圏の学習者は母語漢字語との意味的相違を知る事で日本語学習が進み、西洋人は近代語基と西洋概念との密接な関連を知り興味を持つ事での学習効果、等が期待される。