研究課題/領域番号 |
23K00617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
谷 誠司 常葉大学, 外国語学部, 教授 (80514827)
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研究分担者 |
宮崎 佳典 静岡大学, 情報学部, 教授 (00308701)
坂本 勝信 常葉大学, 外国語学部, 教授 (40387501)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 日本語教育の参照枠 / 読解 Can do / 問題作成支援 / 機械学習 / Can do自動分類システム開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「日本語教育の参照枠(「参照枠」)」の中で読解Can doに焦点を絞り、①Can doに対応した日本語例文の収集、②機械学習による例文の基準特性の抽出、③日本語例文をCan doに自動分類するシステムとWebアプリケーションの開発、④Can doに対応したサンプル問題の作成、⑤サンプル問題の質問の分析、⑥サンプル問題のテスト実施&分析、⑦問題作成を支援する資料の作成、をする。Can doからの問題作成の支援、さらに既存Can doの改善や教育現場ごとのCan do開発への支援につなげることを目的とする。
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研究実績の概要 |
1)例文収集:461例文の収集に成功した。 2)例文収集ワークショップの開催:浜松市外国人学習支援センター(U-ToC)で浜松市近隣で日本語教育に携わっている先生方を対象にした例文収集ワークショップを4回実施した。参加者は“読むこと”Can doに沿った例文を準備し、グループで議論しながらCan doの例文として「ふさわしい例文」を選ぶ作業をした。参加者同士の意見交換やディスカッションから、Can doに対する多様な視点が得られ、例文の客観性、信頼性、妥当性が高まった。 3)機械学習による日本語文章のCEFR Can do自動分類を行う既存システムに対してその精度改善:『日本語教育の参照枠』の“読むこと” Can doの例文収集が十分ではないため、収集済みであるCEFRの読解Can doに対応する日本語例文(Can doの判定情報付きの555例文)を利用して、日本語例文のCEFR Can do自動分類システムの改善を行った。 ①推定対象の日本語例文をCEFRレベルについてA1~B2に属するのか、PreA1に属するのかを2値分類で推定し、その結果に応じて、それぞれに属するCan doを対象にCan do推定した。また、文書タイプと専門性の分類の精度を向上させるため、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)を適用した。この手法により文書タイプと専門性の自動推測システムの推測精度が向上し、推測するCan doの数が減少した。②推定対象の日本語例文を難易度からCEFRレベルを推定し、推定されたCEFRレベルに属するCan doのみを対象としてCan doを推定した。この手法により、推定精度が改善された。また例文数を増やせば、推定の精度を向上させられることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
例文収集が遅れた。理由としては以下の点が考えられる。 1)協力者の時間上の制約:多忙な日本語教師の先生方に協力を依頼するため、多くの先生方に協力していただくことができず、これにより、十分な数の例文を収集することが難しくなった。 2)協力者の限定性:個人的なネットワークを通しての依頼になるため、依頼できる先生の数が限定され、結果として収集する例文が少なくなった。
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今後の研究の推進方策 |
例文収集が進むために以下の対応策を計画している。 1)ワークショップの開催:個人的に例文収集するよりも時間的な負担が増加するが、議論しながら進められるので、心理的な負担が軽減でき、質の高い一定数の例文数の確保も期待できる。 2)依頼先の拡大:依頼先を広げて、協力してくださる先生を増やす。
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