研究課題/領域番号 |
23K00676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藤村 香予 山口大学, 経済学部, 教授 (80736554)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | メタ談話標識 / interactionalメタ談話標識 / discourse analysis / 英語ライティング / Discourse Analysis / Metadiscourse markers / Interactional メタ談話標識 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,英語ライティングで使用されているメタ談話標識 (metadiscourse markers) の書き手の主張や態度,読み手を含めた機能的な表現であるinteractional metadiscourse markersの使用について,英語母語話者と日本人のライティングでどのように使用されているのかを英語で書かれた学術研究論文と異なるテキストで分析し,英語母語話者と日本人のinteractional metadiscourse markersの使用の違いを語用論の観点から考察する。これにより, 英語ライティングにおいて日本人英語学習者がより適切にinteractional metadiscourse markersを使用するための提言を行っていく。
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研究実績の概要 |
本研究は,英語のライティングで使用されているメタ談話標識 (metadiscourse markers) の中の,書き手の主張や態度,読み手への配慮を表すinteractional metadiscourse markersの使用について分析をしていく。これらのメタ談話標識が英語母語話者と日本人のライティングでどのように使用されているのかを,英語で書かれた学術研究論文と内容が異なるテキスト談話で分析し,interactional metadiscourse markersの使用の違いを語用論の観点から考察する。英語で書かれたそれぞれのテキストにおいて,どのようなメタ談話標識の使用が異なるのかを具体的に明らかにすることで,日本人英語学習者がライティングにおいて,より適切にinteractional metadiscourse markersを使用するための提言を行っていく。 本研究では一般に公開されている英語で書かれた学術研究論文,メディアディスコースやコメントなどの異なるテキストをデータとして分析し,それぞれのテキストの特性を明らかにするとともに,英語母語話者と日本人ライターのメタ談話標識におけることばの使用の違いを確認していく。これらの分析結果から,日本人英語学習者がテキストの種類に応じてより適切に,また効果的に書き手の主張と読み手を配慮した英語ライティングを行うための提案を考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の2023年度はmetadiscourse markersの先行研究について調査し,主に学術研究論文におけるinteractional metadiscourse markersの先行研究を調査した。談話におけるinteractional metadiscourse markersの役割を調査し,これまでどのような研究が英語と外国語の談話において行われてきたかについて理解を深めた。 また、学術論文におけるinteractional metadiscourse markersの使用を,英語母語話者と日本語母語話者の間で,文系研究論文をデータとして比較分析した。Interactional metadiscourse markersは,これまでの研究をもとにしてHyland(2005)により定義付けが行われ分類されている。その定義と分類を使用して,英語母語話者と日本人研究者による応用言語学とビジネス・マーケティング分野の研究論文をデータとして5種類のineractional metadiscourse markersの使用を分析した。結果においては,日本人研究者の使用は英語母語話者より少なく,ヘッジの中の助動詞や読み手との関係構築に役立つとされている人称代名詞の使用など顕著に使用が少ないものも確認できた。これらの分析結果は、The 18th International Pragmatics Conference (IPrA Conference Brussels 2023) にて、「Use of Interactinal Metadiscourse in Research Articles in English Written by Native English and Japanese Writers」のタイトルで発表した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、談話におけるmetadiscourse markers(メタ談話標識)の中のinteractional metadiscourse markersの使用を英語母語話者と日本語母語話者によって書かれた異なるテキストや談話で分析し,語用論の観点からinteractional metadiscourse markersの使用について考察していく。筆者の社会的属性が異なることで,英語の談話と日本人が理解する談話におけることばの概念と使い方の違い,日本人の英語の談話におけるプラグマティック・トランスファー(語用論的転移)について考察していく。 今後は、英語母語話者と日本語母語話者によって書かれた種類の異なるテキスト談話をデータとしてinteractional metadiscourse markersの使用を調査していく。最初に、学術論文とメディアディスコースにおけるinteractional metadiscourse markersのヘッジとブースターの使用について分析を進め,種類の異なるテキスト談話の書き方の違いとそれぞれのテキストにおけるヘッジとブースターの使用について考察していく。
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