研究課題/領域番号 |
23K00691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 関西外国語大学 |
研究代表者 |
豊田 順子 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (40618104)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | WTC / 大学での異文化交流の影響 / 英語コミュニケーションクラス / EFL / 大学生英語学習者 / オンライン異文化交流 / 異文化交流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はオンライン異文化交流下の英語学習者のWillingness to Communicate (以下WTC: 外国語を話す意欲)という深層心理を探る。現在までに、英語学習者の「英語を話したい」または「話したくない」心理について、WTCという概念を用いて国内外で研究されてきたが、オンライン異文化交流下のWTCは未開拓である。そこで、本研究はトライアンギュレーション手法 (量的・質的調査を有機的に組み合わす研究方法)を用いて、オンライン異文化交流は英語学習者の英語を話す意欲促進に貢献できるのかを検証し、さらに、WTC促進の原因、または停滞の原因を探る。
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研究実績の概要 |
本研究応募時期はまだ2020年度から不測のコロナ禍により、留学生の受け入れや留学が難しく、大学の異文化交流や留学の在り方がオンライン型へと劇的にシフトした。この時代のニーズに合わせて、本研究は、オンライン異文化交流下の英語学習者のWillingness to Communicate (以下WTC: 外国語を話す意欲)を探る予定であった。しかし、2023年以降、コロナ禍前の状況に戻り、予定していたオンライン異文化交流プログラムが終了された。このような事情から、研究の場を「オンライン異文化交流」から「対面による異文化交流」に切り替え、リサーチクエスッション(RQ)を以下のように変更した。RQ1. 異文化交流を経験するグループと統制群 (異文化交流を受けないグループ) の間で、英語開講授業中のWTCに違いが生じるのか? RQ2: 異文化交流を経験するグループと統制群 (異文化交流を受けないグループ) では学校外 (例. 街で) におけるWTCに違いが生じるのか?とし、これらを明らかにすることを目的とした。2023年度は主にデータを取得した。第1に、2023年度9月から12月までの4か月間、研究者が、英語ネィティブ教員が指導する大学1回生英語コミュニケーションクラス4クラスに入り、2種類(①学期始めと終わりに英語学習の情意に関する質問紙, ②授業中、生徒が自らの英語を話す意欲をスマートフォンで回答する質問紙)を実施した。第2に、これら4クラスは、統制群2クラス、実験群2クラスに分かれ、実験群は、欧米からの留学生と週1回対面による異文化交流会に参加した。第3に、統制群・実験群から23名を抜粋し、彼らにstimulated recall interview (再生面接法)を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述の通り、2023年度は主にデータを取得した。まず、9月上旬に、研究対象者の大学1回生100名に対して、研究概要に関する説明会を開き、研究参加に同意した学生と同意書を交わした。9月中旬から12月下旬までの4か月間、研究者が、英語ネィティブ教員が指導する大学1回生英語コミュニケーションクラス4クラス(研究対象者のクラス)に入った。これら4クラスは、統制群2クラス、実験群2クラスに分かれ、実験群は、欧米からの留学生と週1回対面による異文化交流会に参加してもらった。留学生にも同様に研究参加の同意書にサインしていただいた。これらの研究コンテキストで3種類のデータを取得した。1)学期始め(9月下旬)と終わり(12月下旬)に英語学習の動機づけや情意に関する質問紙を学内オンラインアンケートシステムにより実施した。2) 毎授業中、Exkumaという研究アプリを使い、対象者にスマートフォンで自らの英語を話す意欲を即時回答してもらった。これらの量的データは現在エクセルファイルとして保管している。3)統制群・実験群から23名を抜粋し、彼ら1人1人と約30分から40分間「stimulated recall interview (再生面接法)」を実施した。録音した面接内容は、文字起こしアプリにより、文字起こしを行い、コード化した。これらの研究期間終了後、研究に参加した留学生と日本人学生の両方に謝礼を渡した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は以下を予定している。 1)前述の取得量的データをSPSSなどで統計的分析を行い、まとめる。 2)前述の面接から得た質的データを分析して、まとめる。 3)国内の国際学会で研究発表する。The 63rd JACET International Convention (8月28日~30日)には既に採択されており、発表予定である。50th Annual International Conference on Language Teaching and Learning & Educational Materials Exhibitionには現在応募中で、採択されれば、発表予定である。 4)2024年度後半には、論文執筆を開始する。
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