研究課題/領域番号 |
23K00709
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
松村 昌紀 名城大学, 理工学部, 教授 (60275112)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 語彙ネットワーク / 多義語 / 類義語 / 知識の創発 / 創発 |
研究開始時の研究の概要 |
第二言語発達研究において、複雑な系を特徴づけるネットワーク構造とその構成要素の相互作用を前提にした議論が十分なされてきたとは言えない。この研究では第二言語としての英語の多義語と類義語を包含する学習者の語彙知識をネットワークとして捉え、新たな入力情報を受けてその全体の構造が変化していくプロセスの解明を目指す。研究では語の振る舞い特性に基づいて語彙ネットワークのモデル化を行い、発達シミュレーションの結果と学習者の行動データを比較して分析する。これにより学習者の発達の特徴が鮮明になるとともに、知識の創発的な性格を前提にした言語指導のあり方に対する示唆も得られることを期待できる。
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研究実績の概要 |
多義語と類義語の問題を扱った文献を広範に収集し、語彙ネットワークの概念化や研究手法を含めて先行研究の検討、評価を行った。次に、研究対象である英語の動詞hit, strike, beatそれぞれの「振る舞い特性」(behavoural profiling)を明らかにするためBritish National Corpusから抽出したそれぞれ600(計1,800)用例について、形式と意味の両面にわたる詳細なタグ付け(annotation)を行った。
以上のように研究の基礎となる作業に注力したため、論文等における成果の公表には至っていないが、言語知識の複雑なネットワークとしての性質とそこから導かれる言語教育への示唆については年度中に行った招待講演で取り上げた。研究の前提となっている言語発達の創発的な性格には寄稿したブック・チャプターにおいて言及した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コーパス用例のタグ付け作業に想定を超える長期間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
コーパス用例のタグ付けに関して、信頼性確保のために一部用例のコーディングを依頼したセカンド・アノテーターとのディスカッションを行い、その結論に応じて当初のコーディングを修正した後、機械学習的手法を用いて対象としている語群の語義関係を視覚化し、重要な役割を担う語義を特定する。その後、その結果に基づいて指導介入をともなう心理言語的実験を立案し、遂行する。実験実施前には所属校研究倫理委員会の承認を受ける。
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