研究課題/領域番号 |
23K00757
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
|
研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
藤本 和子 創価大学, 文学部, 教授 (20350499)
|
研究分担者 |
黒田 正博 岡山理科大学, 経営学部, 教授 (90279042)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 英語の時制・相 / 学習英文法 / コーパス言語学 / 学習指導要領 / 英語の時制 / 英語のアスペクト |
研究開始時の研究の概要 |
時制と相(進行相と完了相)の表現形式は、出来事や状態について伝え、丁寧さや、話し手・書き手の心的態度や確信度も表すことができるため、円滑なコミュニケーションには必要不可欠である。しかしながら、これらの表現形式は、多岐にわたり、それぞれの形式に複数の意味・用法があるため、ESL/EFL学習者には、目的や状況に合わせて使用することが難しいとされる。本研究では、時制と相の表現形式について、学習指導要領の記述に照らしながら、英語一般コーパスと学習者コーパス分析に基づき、日本人英語学習者のこれらの表現形式の使用の特徴を明らかにし、指導内容を提案することを目的とする。
|
研究実績の概要 |
2009年告示2013年度実施開始の高等学校学習指導要領に基づく英語教育を受けた日本人大学生(CEFR A2, B1レベル)の英語ライティングデータからコーパスを作成した。このコーパスは、研究代表者が作成した1999年告示2003年度実施開始の高等学校学習指導要領に基づく教育を受けた日本人大学生のライティングコーパス(JSPS科研費 25370654)と同じ条件でデータを収集し作成したものである。従来、学習者コーパス研究は、上級レベル学習者のデータが分析されることが多かったが、他レベルの学習者データの分析が期待されている現在、CEFR A2, B1レベルの学習者のデータを使用した日本人大学生の英語使用の研究は、学習者コーパス研究に貢献できると考える。今年度は、1999年、2009年、2018年に告示された学習指導要領と学習指導要領解説の文法事項の記述に照らし、時制・相について記述に変化のあった文法表現(e.g., 過去完了進行形、未来進行形、未来完了形、現在完了進行形)について、上記2つのコーパスを分析した。調査した文法表現の大学生の使用頻度は高くはないが、現在完了進行形の頻度が比較的高いなど、近年の先行研究における一般英語コーパス分析結果との違いが見られた。これらのことに基づき、研究発表で大学生への指導内容の提案などを行った。今後さらに、現在完了形などに調査項目を広げて調査分析する。 近年、コーパス基盤型文法研究において、時制と相の表現形式の用法や共起する語句などについて、従来の知見とは異なる研究結果が報告されている。このことについて、研究協力者である英国ランカスター大学教授Willem Hollmann氏と、同大学のデータベースを使用しながら、近年の先行研究結果の分析を行い、ディスカッションを重ねた。今後、一般英語コーパスを分析する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度の計画通り、日本人大学生の英語ライティングデータからコーパスを作成することができた。さらに、時制と相の表現形式の調査項目を絞り、調査した表現形式の頻度や意味・用法について、日本人英語学習者の使用の特徴をつかむことができた。
|
今後の研究の推進方策 |
時制と相の表現形式およびそれらと共起する副詞について、一般英語コーパスを分析して、それらの頻度や意味・用法を調査する。 学習者コーパス分析においては、時制と相の表現形式の調査項目をさらに広げ、日本人学習者の時制と相の表現形式の使用の特徴を分析するとともに、その要因について、英語学の知見や第二言語習得理論などに基づき、考察していく。
|