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「学習者の英語で主体的にコミュニケーションをしたいとする意欲」に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K00771
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02100:外国語教育関連
研究機関奈良教育大学

研究代表者

佐藤 臨太郎  奈良教育大学, 英語教育講座, 教授 (50509198)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードWTC / 発話の正確性 / 母語の有効使用 / L1 use
研究開始時の研究の概要

「第2言語で主体的に話をしようとする意欲」WTCは外的要因や学習者の内的要因によって変動する。近年、第2言語習得研究において、場に依存して短期間で変動するstate WTCに関する研究が盛んにおこなわれているが、日本の英語学習の環境下におけるWTCの変化に関して、その変化の要因については統一した結論にはいたっていない。本研究では、英語での言語活動中に学習者のWTCがどのような要因で変動するかを検証する。 これにより、1)生徒のWTCを高める効果的な授業を行うための提案、2)大学での教員養成や、現職教員が生徒のWTCを高めるために行う指導法に関する研修プログラムの作成が可能になると期待できる。

研究実績の概要

学習者のWTC(Willingness to communicate) すなわち「第2言語を使用して主体的に話をしようとする意欲」について、以下の研究を行い、論文として発表することが出来た。①WTCの程度(高低)と発話の正確さ、流暢さ、複雑さとの関連について分析しした結果、正確な発話の場合にWTCが高い傾向にあることが判明した。このことから、学習者に正確な発話を促す指導がWTCを上げるうえで効果的であることが示唆された。②学習者が主に英語で発話している際に言語を母語である日本語に変更する場合がある。これはコードスイッチング、トランスランゲージイングという現象であるが、この場合のWTCの程度について、分析した。その結果、意図的に効果的に日本語を使用している場合はWTCは高く、英語力の不足から日本語を使用せざる得ない場合はWTCが低くなる傾向があることが判明した。効果的に母語を用いながら英語での発話を行うことの有効性が示唆された。③WTCを変動させるよう要因と高いWTCを維持させる要因について違いがあるか分析した。その結果、高いWTCの理由と、高いWTCを引き起こした要因との間に差異が観察された。しかし、低いWTCの場合には違いはなかった。この研究の結果は教室での学生のコミュニケーション意欲を高めるためのより洞察力のある示唆を提供し、最適な言語学習と発達に適した環境を醸成することを目指す教師に貴重な指針を提供した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

「第2言語を使用して主体的に話をしようとする意欲」(WTC)について、すでに収集済みのデータを用いて、分析し、3本の論文にまとめ発表することが出来た。

今後の研究の推進方策

対話者が学習者(発話者)に与えるフィードバックと「第2言語を使用して主体的に話をしようとする意欲」(WTC)の変動との関連について分析し、どのようなフィードバックが有効であるかを検討していく。また、発話時の非言語コミュニケーション方略やゼスチャーの有無がWTCの変動に与える影響について、分析、検討していく。授業実践に有益な示唆を与えることが出来ると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 4件、 査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Reflections and Interpretations: My Analysis of ‘An Interview With Dr. Kensaku Yoshida’2024

    • 著者名/発表者名
      Rintaro Sato
    • 雑誌名

      Osaka JALT Journal

      巻: 11 ページ: 1-5

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] What Factors Fluctuate Japanese EFL Speakers’ willingness to Communicate? Examining the very Moment of the Fluctuation2023

    • 著者名/発表者名
      Rintaro Sato
    • 雑誌名

      奈良教育大学紀要. 人文・社会科学

      巻: 72 号: 1 ページ: 65-74

    • DOI

      10.20636/0002000063

    • ISSN
      05472393
    • URL

      https://nara-edu.repo.nii.ac.jp/records/2000063

    • 年月日
      2023-11-30
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Relationship Among Willingness to Communicate, Accuracy, Fluency, and Complexity of Utterances in Japanese EFL Learners2023

    • 著者名/発表者名
      Rintaro Sato
    • 雑誌名

      LET関西支部メソドロジー研究部会報告論集

      巻: 14 ページ: 1-24

    • DOI

      10.31219/osf.io/h8z75

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Japanese EFL Speakers’ Willingness to Communicate in L2 Conversations: The Effects of Code-switching and Translanguaging2023

    • 著者名/発表者名
      Rintaro Sato
    • 雑誌名

      TESL-EJ

      巻: 27(3) 号: 107 ページ: 1-22

    • DOI

      10.55593/ej.27107a5

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Reconsidering the L2 Motivational SelfSystem with a Focus on Own and Other Self Guides2024

    • 著者名/発表者名
      今野勝幸 古賀努 佐藤臨太郎
    • 学会等名
      43rd Thailand TESOL International Conference 2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] The Project for Establishing Foundations for Teacher Education College: Suggestions and Implication for Elementary School English Education in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      前田康二 佐藤臨太郎
    • 学会等名
      第23回小学校英語教育学会(JES) 近畿・京都大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Exploring the Interplay of WTC and the Quality of the Utterances by Japanese EFL Learners: The higher WTC, the better?2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤臨太郎
    • 学会等名
      第48回全国英語教育学会香川県研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Examining the Relationship Between WTC and Utterance Quality in Japanese EFL Learners from the aspects of accuracy, fluency and complexity (CAF)2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤臨太郎
    • 学会等名
      北海道英語教育学会第24回研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 英語テスト作成入門 改定新版2024

    • 著者名/発表者名
      笠原究 佐藤臨太郎
    • 総ページ数
      255
    • 出版者
      金星堂
    • ISBN
      9784764712331
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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