研究課題/領域番号 |
23K00780
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
瀧村 裕子 東京電機大学, 理工学部, 講師 (60973203)
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研究分担者 |
小田 登志子 東京経済大学, 全学共通教育センター, 准教授 (30385132)
山田 優 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (70645001)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 機械翻訳と生成AIを用いた外国語学習 / 指導者のAIに対する姿勢 / 学習者の外国語習熟度 / 学習者のAIに対する姿勢 / アジア諸国におけるAIと外国語学習 / 機械翻訳 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、機械翻訳が英語を中心とする外国語教育においてどのように活用可能か探求する。高性能のニューラル機械翻訳の使用が学習者の間に広まり、2022年末にはChatGPTがリリースされた。これまでの英語教育の在り方は見直しを迫られている。機械翻訳等のAI技術と共存する外国語教育とはどのようにあるべきか、そしてどのようにAI技術を教育に取り入れることができるのか具体的な方策を講じ、広く外国語教育界と共有することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、これまで外国語教育に携わる関係者に敬遠されてきた機械翻訳に対する発想を大きく転換し、機械翻訳を有効利用することに重点を置くことを主眼としてきた。具体的には、研究者が授業内で機械翻訳を含めたAIを学習ツールとして自ら使用し、その実践を通じてそのような学習ツールを用いた英語学習の有効性や課題について検討した。実践研究において得られた成果や洞察は、言語教育に関わる多種多様な分野の研究者や教員との意見交換を通じて共有されてきた。例えば、瀧村は機械翻訳と英語学習に関する博士論文を執筆しており、その内容を中心に東京電機大学理工学部内での勉強会(2024年2月)で発表を行った。これまでに、学習者の言語習熟度と機械翻訳活用の関係性ならびに学習者の機械翻訳活用への姿勢を考慮しながら、機械翻訳と英語学習について深く検討してきた。また、小田は青山学院大学附置 外国語ラボラトリー主催公開セミナー(2023年12月6日)、立命館大学言語教育センターFD(2024年1月31日)、人工知能(AI)と共生する言語教育を考えるシンポジウム (2024年2月3日)、言語教育エキスポ2024シンポジウム「機械翻訳/大規模言語モデル時代の外国語教育を探求する」(2024年3月10日)、第38回関西フランス語教育研究会(2024年3月27-28日)で発表を行った。このように各地で開催された集会において、さまざまな分野の研究者や教員と意見交換をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、研究者自身が授業内で機械翻訳を含めたAIを学習ツールとして使用している。そのため、このような学習ツールを用いた英語学習の有効性や課題についても実践的な視点から検討している。すでに終了した実践研究などは、学会誌や学内の紀要に提出する準備が出来ている。まず、瀧村および小田は、大学の2023年後期の授業をもとに機械翻訳を用いた英語学習を実施し、それをもとに各自が所属する大学の紀要に論文を提出する段階にある。 瀧村は現在までに「機械翻訳時代の外国語教育を探求する」という研究目標の下、機械翻訳を使用している大学教員を対象にインタビューを実施している。インタビュー内容は、主に機械翻訳や生成AIを用いた外国語教育についての利点や課題である。こうした内容をまとめ、今後の研究課題につながる糸口を探っている。 小田は、機械翻訳が出す英訳と学習者が実際に使用できる英語の間にある差異を埋めるための方策をさぐるための実践研究を行ってきた。一つの方法として、機械翻訳が出す英訳に対して学習者に質問をさせるという方法がある程度有効であることが明らかになった。
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今後の研究の推進方策 |
AIツールを用いた英語学習の有効性や課題についての実践的研究とその結果内容は、日本国内外での学会等で発表予定である。例えば、瀧村は2024年8月に実施される外国語教育メディア学会での発表や、学内で実施される教育賞への応募を計画している。これによって、日本国内における機械翻訳と外国語学習への研究に寄与するものと考えられる。さらに、現在、アジア諸国の研究者とのシンポジウムも検討中である。具体的には、中国・韓国・台湾の研究者との共同開催を目指しており、機械翻訳技術の最新動向や外国語教育における機械翻訳の役割について議論する予定である。特に、最近の中国の動向は注目に値する。北京語言大学の研究者からは、外国語学習者に対してAIの活用を習得させるための科目を設けるべきだという提言が行われている。また、復旦大学では外国語とコンピュータサイエンスの学位を両方取得できるコースが設置され、2024年から学生の応募が開始される。韓国の一部の研究者とは小田を通じてすでに意見を交換する機会があり、ワークショップの開催に賛同をいただいている。また、瀧村と小田は2024年11月に台湾で行われる外国語教育学会で発表する予定であるため、国際シンポジウムへの参加に関心を持つ研究者と出会うことができるであろう。 このように、近隣諸国での取り組みを視点に取り入れることで、機械翻訳・生成AIと外国語教育の統合に関するより広範かつ深い理解を促進することを意図している。
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