研究課題/領域番号 |
23K00781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
加野 まきみ 京都産業大学, 文化学部, 教授 (90352492)
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研究分担者 |
ゴーベル ピーター 京都産業大学, 文化学部, 教授 (40329925)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 読みやすさ指標 / 多読学習 / リーダーコーパス / Easy Reader for Adults / Text Inspector / Graded Reader |
研究開始時の研究の概要 |
英語学習者は学習の過程において,英語で書かれた様々な種類の読み物を読む.本研究の目的は,多読学習用リーダー (GR) などの学習者用の読み物から英語母語話者向けの一般書や研究に必要な学術書 (AT) まで,学習者が読む際に感じる「難しさ」とはどのようなものなのかを解明し,「読みやすさ」の指標を客観的に測ることが出来る指標を確立することである.まず,これまでに構築したリーダーコーパスをさらに拡充し,様々なコーパス間の比較・分析により,「難しさ」となり得る言語的特徴などを導き出す.さらに,これらの要素を意図的に制御したテキストを用意し,学習者のテキストへの理解度や認識を測定する.
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研究実績の概要 |
本研究は,コーパス分析により明らかになるGR,ネイティブスピーカー用児童書 (Youth Reader, 以下YR), 難読者・識字レベルの低い成人英語話者向けリーダー (Easy Reader for Adults, 以下ERA)と英語母語話者向けの一般書や研究に必要な学術書 (Authentic Text,以下AT)の客観的な相違を,学習者の感じる「難しさ」という主観的ともとれる認識と関連付け,要因を解明し,横断的な「読みやすさ」指標を確立することを目標とする.本研究の特徴は,これまで多読学習の現場で使用されてきたものの,その言語学的性質について十分には分析されてこなかった様々な種類のリーダーや,今後有用性が認められ利用される可能性のあるリーダー,そして一般母語話者用の「生の英語」をコーパス言語学的に多読学習用リーダー (Graded Reader,以下GR) と比較することによってその特徴を明らかにしようという点である.今年度は,前研究課題から行っている作業に引き続き取り組んだ。主にText Inspectorを使用することにより,様々な語彙表での語彙レベルの判定,品詞や語長・文長などによる文の複雑さだけではなく,それより大きな単位で行うメタディスコース分析,数多くの要素を一括して分析することが可能になったため,総合的なテキストの評価を効率よく進めることができた. 昨年度までに作成した,文章を読んだ被験者の理解度を測る質問や事後アンケートに修正を加え,今年度より開始した新しい研究課題において,オンラインで規模を広げて実施できるように準備を進めた.コーパス分析で明らかとなった「難しさ」の原因になり得る要素のうち,学生がどの要素(文構造,語法,意味など)に実際に難しさを感じるのかを実験的な手法 での検証を行うためのデータの選定を進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
成人向け再教育用図書であるEasy Reader for Adultsシリーズのリーダーの入手が遅れたことと,リーダーのデータ化を担当する学生アルバイトの手配ができなかったため,コーパス構築作業は遅れている.そのため,データ全体の分析を終わらせることができず,実証実験で使用する文章の選定も遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
現在構築中のリーダーコーパスの完成を早期に達成し,各種リーダーコーパスのそれぞれの言語的特徴を明らかにし,多読学習への有効性を判断する.分析には Text Inspectorを用いることで,これまでの語彙表による分析だけではなく,Lexical DiversityやMetadiscourse Markerなど数多くの指標による分析も行うことが可能となったが,コーパス構築の作業の負担を減らすための工夫が必要となる.出版社から直接データを購入する可能性についても交渉を進めたい。また,実証的アプローチの調査を学習者200人を対象とする体制を整え実施する. Authentic Text (AT) の「難しさ」の要因を明らかにするために行った調査の結果を元に,学生の「難しさ」認識に繋がった可能性があると判断された文法項目,文の構造,表現などを,意図的に操作した文章を作成しこれらのデータを分析し,その結果を踏まえて,多読学習におけるEasy Reader for Adultsシリーズの有効性,またGRに加えて,どのレベルで,どのようなリーダーがあれば,「難しさ」の克服に繋がり,さらには英語母語話者用の一般書や学術書 (AT) への架け橋になるのか,提案をする.研究の成果は広く国内外の学会で発表,論文を出版する.
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