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予備役編入以後の海軍将官と近代日本社会ー戦間期を中心としてー

研究課題

研究課題/領域番号 23K00816
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関大阪経済大学

研究代表者

兒玉 州平  大阪経済大学, 経営学部, 准教授 (30644405)

研究分担者 酒井 一臣  東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (10467516)
手嶋 泰伸  龍谷大学, 文学部, 講師 (20707517)
太田 久元  立教大学, 立教学院史資料センター, 助教 (20881410)
藤井 崇史  東京大学, 社会科学研究所, 特別研究員 (20911829)
木村 美幸  福井工業高等専門学校, 一般科目(人文系), 助教 (40881066)
小倉 徳彦  北九州市立自然史・歴史博物館, 歴史課, 受託研究生 (60908169)
久保田 裕次  国士舘大学, 文学部, 准教授 (70747477)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード海軍 / 近代日本社会 / 軍と社会との関係史 / 軍政関係 / 企業と軍 / 予備役将官 / 貴族院 / 予備役軍人のネットワーク / 両大戦間期
研究開始時の研究の概要

本研究は、近代日本において、予備役編入後海軍将官がどのような役割を果たしたかについて明らかにすることを目的とする。その際に「個」としての彼らに注目するのではなく、「層」さらには「勢力」としての予備役編入後海軍将官を析出する。層としての彼らの実像を明らかにするために予備役編入後のキャリアを悉皆調査し、「勢力」としての彼らの実像を明らかにするため、『斎藤実文書』を用い彼らの間にあるネットワークを析出する。さらに代表者・分担者がそれぞれの専門に基づいて予備役編入後海軍将官が果たした役割を再評価する。

研究実績の概要

本研究の目的は,両大戦間期において,予備役編入後の海軍将官がどのような役割を果たしたかを明らかにする点にある。
本研究の初年度にあたる本年は,まず両大戦間期に予備役となった将官を悉皆的に調査すべく,分担者である手嶋泰伸が中心となって,『陸海軍将官人事総覧』,『日本海軍将官辞典』,『日本陸海軍総合辞典』をもとにリストを作成した。そのリストに,代表者・分担者が,『人事興信録』やアジア歴史資料センター(JASAR),神戸大学附属図書館『新聞記事文庫』を検索することによって得た情報を書き込むことによって,リストの充実を目指とともに,予備役編入後の海軍将官が,近代日本社会のどの部分に「層」としての影響力を発揮することが可能であったか,把握を目指している。
「層」としての予備役編入後海軍将官に着目する一方で,特定の,すなわち「個」としての予備役編入後の海軍将官にも着目し,その人物の書簡や日記をもととして,社会への影響力を看取することで,より立体的に予備役編入後海軍将官が近代日本社会に果たした役割を紐解こうと試みている。この作業は,代表者が中心となり進めている。本年度は,海軍予備役少将・西義克がダンロップ(極東)社の取締役となった経緯をその書簡を分析することによって検討した。
リスト化と,西義克の書簡分析の成果は,2024年3月に国士舘大学で研究会を開催することによって,代表者・分担者が共有し,次年度,さらに研究を深化させるための体制を整えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「層」としての予備役編入後海軍将官の把握のため,本年度の産業として予定していた,両大戦期に予備役に編入された海軍将官のリストが完成している。また,①リストのうち,どの将官について重点的に調査を行っていくか,②どのような情報を追記することで,リストがより充実し,かつ有用なものとなるかについても,代表者・分担者で共通理解を得ることができている。このことから,次年度には,リストの充実を円滑に行うことができると考えられる。
「個」としての予備役編入後海軍将官の把握についても,代表者が古書店から予備役編入後海軍将官(西義克)に関するまとまった書簡を購入したほか,国立国会図書館憲政資料室において,具体的に,どの予備役将官に着目しうるか調査を進めることができた。購入した書簡については,すでに翻刻とその分析が終わっている。このことから,「個」としての予備役編入後海軍将官に関する作業も,来年度以降,スムーズに行うことが可能となっていると考える。
以上のことから,「おおむね順調に進展している」とした。

今後の研究の推進方策

次年度については,2つの作業を考えている。一つは,「層」としての予備役編入後海軍将官リストの充実である。まずは,生没年などの基礎的な情報について調査を進め,予備役後のキャリアについての情報を紳士録等を用いて可能な限りに収集する作業を今年度に引き続き進める。それに加えて,特に予備役編入後のキャリアが海軍の利害を主張しうるポストにある人物についてピックアップし,その人物が新聞・雑誌等,あるいは議会やその他協議会等でどのような主張を行ったかを可能な限りピックアップし,どの機会に,どのポジションで,どのような発言(執筆)を行ったかをリストに追記していく。
もう一つは,「個」としての予備役編入後海軍将官の把握である。今年度分析を行った西義克については,代表者が論文化して発表するとともに,国立国会図書館憲政資料室に個人文書が収蔵されている人物についても,さらに調査を進めて,「個」としての予備役編入後海軍将官と近代日本社会との接合点を明らかにしたい。来年度については,坂本俊篤(予備役編入後,貴族院議員)および星埜守一(予備役編入後,日本製鉄に入社)の関係文書について調査し,論文化を目指したい。
これらの作業は,代表者・分担者がそれぞれ行うが,次年度は夏季・春季に二度対面で研究会を開催することで,それぞれが得た知見を本科研メンバー全員で共有する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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