本研究では、ⅰ織田検地、ⅱ天正17年以前検地、ⅲ天正18年以降検地、ⅳ文禄・慶長期検地の時期区分と、①直轄検地、②取立大名検地、③外様大名検地の検地主体区分を行い、時期・主体別の個別検地目的を、検地帳記載の名請人を中心に面積・石高も目配せした上で理解すると共に、各目的に応じた検地帳の特性を提示する。本研究では、上記時期・区分枠が検討可能な畿内及びその近国を中心に検討を行なうが、その際には、前後の時代との比較対象を念頭に置いた分析を進める。以上の分析を通じて、太閤検地総体としての歴史的意義を改めて理解することを目標とする。
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