研究課題
基盤研究(C)
播磨国の外様小藩である林田藩建部氏領(所領高1万石)を事例に、大庄屋(10ヶ村から十数ヶ村程度の村々を管轄した最上位の村役人)のなかでも、藩庁(城や陣屋)の目の前に居住した大庄屋の職掌や特徴を明らかにする。あわせて、藩庁廻りの大庄屋が居住した村の特質について、家中名請地(藩士自身が自身の名義で高請けした年貢地。年貢上納義務を負った)などの点から明らかにする。従来の大庄屋研究全般では、藩庁廻りの大庄屋が持った特性が全く意識されておらず、大庄屋はすべて同質のものと理解されてきた。本研究は、藩権力の膝元に居住した大庄屋が藩領支配上持たされた独特の役割や、地域の特質解明を目指すものである。