研究課題/領域番号 |
23K00830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
河内 将芳 奈良大学, 文学部, 教授 (40340525)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 八坂神社 / 祇園社 / 萬覚日記 / 清水寺 / 成就院日記 / 中世 / 近世 / 京都 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本中世・近世寺社組織の変容の実態解明をすすめ、その変容がもたらす地域社会の影響を相関的に明らかにするものである。具体的には、京都という都市域の東部にあたる鴨東地域に所在する八坂神社(祇園社)ならびに清水寺の内部組織の変容とその実態、そして、その境内地や門前地域に展開した地域社会に及ぼす影響について、おもに中世から近世にわたる時期を視野に解明していく。その目的のため、申請者が科研費をもちいて、これまでおこなってきた八坂神社ならびに清水寺に所蔵される古文書・古記録などの調査・研究を継続するとともに、これまで未公開・未紹介であった史料を研究成果として広く社会へ還元していく方途をさぐる。
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研究実績の概要 |
八坂神社では、八坂神社に所蔵される古文書・古記録の原本調査を研究代表者がその一員として加わる八坂神社文書編纂委員会と協力しておこなった。具体的には、まず、前回の科研費による研究作業と同じように、これまでまったく公にはされてこなかった明治時代以降の「社務日記」の調査をおこなった。八坂神社では、江戸時代の記録をひきつぐかたちで「社務日記」が明治初年より残されている。これらの調査をすすめていくことで近世から近代にかけての八坂神社(祇園社)の組織の変化をあきらかにしていくことができると考えられる。また、これも前回の科研費による研究作業と同じように、江戸時代以降の祇園社の組織を考えるうえで重要な史料となる祇園社役者であった狛氏の手になる記録「萬覚日記」の翻刻作業もすすめた。「萬覚日記」には、江戸時代の八坂神社内でおこった事象および周辺でおこったできごとなどさまざまな情報が記されており、これらの読解と翻刻により、これまで知られてこなかった江戸時代の組織の実態があきらかになると考えられる。 いっぽう、清水寺でも、前回の科研費による研究作業と同じように、研究代表者がその一員として加わる清水寺史編纂委員会と協力して、清水寺に所蔵される古文書・ 古記録および絵画史料の調査・研究をおこなった。また、清水寺成就院役人の手になる『清水寺成就院日記』の翻刻作業もすすめ、江戸時代後期にかけての組織の実態があきらかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
八坂神社および清水寺での古文書・古記録・絵図などの原本の調査を定期的におこなうことができている。これは、調査先の八坂神社および清水寺の関係者のご理解・ご協力があってのことであり、たいへん感謝している。なお、調査・撮影した史料の翻刻作業もすすめている。
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今後の研究の推進方策 |
八坂神社および清水寺において、着手できていない分の古文書・古記録・絵図の調査・研究をすすめていきたいと思う。また、目下すすめている史料の翻刻作業もさらに進展させていきたいと考えている。
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