研究課題/領域番号 |
23K00844
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
鈴木 哲雄 都留文科大学, 教養学部, 特任教授 (20374746)
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研究分担者 |
笹生 衛 國學院大學, 神道文化学部, 教授 (60570471)
湯浅 治久 専修大学, 文学部, 教授 (70712701)
田中 大喜 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (70740637)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 香取文書 / 文化財保存 / デジタルデータ化 / 絵図 / 酒顛童子絵巻 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、令和2年度~令和4年度の科研費により実施した「香取文書の文化財としての保存に向けた基礎的研究」(JSPS科研費JP20K00941)の成果を踏まえ、その研究成果をさらに発展させるとともに残された課題に取り組むものである。史料学的な調査とデジタルデータ化の対象を、中世文書から近世文書へと時間軸を拡げるとともに、年中行事関係の資料や日記などの記録類、絵図・絵巻などにも拡大することで、香取文書及びそれに関連する諸資料の文化財としての保存に向けた調査研究を進めていく。
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研究実績の概要 |
所蔵者及び調査場所の提供・協力等を得た香取神宮社務所職員との重ねての打ち合わせの上で、令和6年3月25日~27日に香取大禰宜家文書(重要文化財)の調査を実施した。調査には研究代表者・研究分担者・研究協力者がすべて参加して実施することができた。撮影したものは、香取大禰宜家文書(15巻・7冊)と他に「香取御神事画」(1巻)と「大禰宜家日記」(13冊目のみ1冊)を撮影するとともに、個々の文書の調書を作成できたことは、今後の香取文書研究に有益だと考える。写真データは整理中であり、整理終了後には、写真冊子も作成して、写真データとともに保存し、所蔵者と香取神宮にも提供する予定である。 返却に際しては、各巻・冊子ごとに薄葉紙に包み、新たな「防虫・防カビ」シートを入れることで、保存を意識した対応を行った。 また、香取神宮所蔵の香取文書関係資料として、絵図類や神宝などの墨書銘などについての整理を実施するとともに、同所蔵「酒顛童子絵巻(3巻)・詞書(2巻)」については、国立歴史民俗博物館との協力によって、燻蒸と調査研究を進めることができた。燻蒸後の調査に際して、絵巻の上巻と中巻は傷みがひどく開くことができなかった。結局、絵巻の下巻と詞書の2巻は開くことでき、写真撮影も実施できたので、さらに研究を進めていく予定である。 なお、国立歴史民俗博物館の田中大喜ほかによって「香取神宮所蔵「酒顛童子絵巻」彩色材料分析調査結果」が別途、纏められている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的の一つは、コロナ禍の中で前年度までの科研費(JSPS科研費JP20K000941)での調査が見送られてきた「香取大禰宜家文書」(重要文化財)の調査・撮影にあったが、それが年度末に実施できたことで、研究は順調だといえる。また、香取神宮所蔵「酒顛童子絵巻(3巻)・詞書(2巻)」の燻蒸と調査研究も進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度において、香取大神主家文書と香取権検非違使家文書、新福寺文書の調査が実施できれば、香取文書関係資料の収集は進むことになる。
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