研究課題/領域番号 |
23K00863
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
栗田 禎子 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (10225261)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 帝国主義 / 非戦 / 中東 / ネットワーク / 国際ネットワーク / 民衆運動 |
研究開始時の研究の概要 |
植民地支配や戦争の傷跡、それに伴う人種主義やジェンダー差別の問題は現代世界が抱える最大の課題であるが、植民地主義や戦争を批判する運動が歴史的にどのような過程を経て形成されてきたかを研究し、その歴史的奥行きと国際的・社会的な広がり、射程を知ることは、今後の世界の展望を探る上で不可欠である。 本研究は植民地支配批判、戦争批判の思想や運動が国際的な連関・交流の中で形成されていく過程を、特に「中東」ファクターの重要性に注目して分析し、侵略や植民地支配に抗する中東の民衆や知識人の運動・思想的営為が「帝国主義」概念の結晶化や現代世界における帝国主義克服のための運動の一つの源泉となったことを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究課題のテーマである「帝国主義批判・非戦の思想の形成と国際ネットワーク:『中東研究』に着目して」に関連し、特に当該ネットワークを構成した中心的思想家・活動家であるW.S.ブラント、アフガーニー、ロートシュタインらに関してこれまで英国・エジプト・オランダ等で収集した史資料の整理・分析を進めた。 さらに分析の過程で海外(アメリカ合衆国・英国・エジプト・イラン等)在住の研究者およびインフォーマント(当該課題に関連する史料・情報提供者)とメール・書面を通じでの意見交換・研究交流を進め、その過程で特にオラービー革命やイラン立憲革命、アフガーニー等に関する未入手文献・資料(アラビア語・ペルシア語文献を含む)を収集することができた。 当該研究課題に関連研究成果の発信の一環として、日本語および英語での執筆活動を進め、著書(共著。日本語1点英語1点)および論文を発表することができた。新たな英語論文を2024~2025年度に海外学術誌に投稿するための準備を進めており、既に草稿はほぼ完成した状態にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究計画として予定していた関連史資料の整理・分析、海外の研究者との意見交換や新資料の収集等の作業を順調に進めることができた。また研究成果を著書・論文等の形で発信する作業も順調に進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は引き続き研究課題に関連する史資料・文献の整理・収集を進めると共に、欧米・中東の研究者との意見交換・研究交流を行なう。また、2023年度中に草稿を執筆した英語論文を海外の学術誌に投稿する準備を行なう。2024年度後半から2025年度前半に英国・エジプト等での追加的史資料収集を行なうと共に、2025年度後半には研究会・ワークショップ(オンライン形式の国際研究会を含む)等を開催して本研究で得られた知見の発信に努める。また史資料の分析・考察結果を電子媒体および紙媒体(冊子体)で公表することを計画している。
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