研究課題
基盤研究(C)
本研究は、クルアーンのインドネシア語への翻訳をはじめとする20世紀前半のインドネシアにおける「イスラームの現地語化」について考察する。特に着目するのが、インドネシアのムスリムと中東アラブ地域のムスリムとの定期刊行物における議論である。本研究では、両地域間の比較や影響関係を踏まえながら、「イスラームの現地語化」に関するインドネシアのムスリムの見解とその背景にある教育や言語に関する社会的・文化的な状況を検討していく。本研究の目的は、宗教の言語と民族の言語という観点から、イスラーム共同体と国民国家の関係をめぐるインドネシアのムスリムの認識を解明することである。