研究課題
基盤研究(C)
本研究は、オスマン帝国のスレイマン一世治世(位1520~66年)及びその前後の時代に焦点を当て、オスマン王権のもつ正統性のあり方を、主として聖性に着目して検討する。そのうえで、同時代に成立したサファヴィー帝国やムガル帝国における宗教・政治思想との影響関係を比較検討し、オスマン王権の持つ正統性の独自性と普遍性を明らかにすることを目的とする。そのさい、年代記などの基本的な史料に加え、終末論や宗教書などの史料も参照し、より幅広い視点から解明することを試みる。